SARS-CoV-2の予防、治療と補酵素としてのジンク(Zinc)
1. ミネラルのジンク(Zinc)過剰摂取は「百害あって一利なし」
世界のSARS-CoV-2(COVID-19)感染者総数が500万人に迫り、
抗ウィルス作用を持つ物質の効果を補酵素として増幅させるジンク(Zinc:亜鉛)が
治療に使用されることが増えています。
ところがジンク単体そのものが働くと勘違いした人々が
ジンク単体のサプリメントを過剰摂取するケースが増えているといわれます。
2月ごろよりノギのシトルリンZ(ZはZinc添加という意)販売も
増えていますが、ノギのジンクはシトルリン(遊離アミノ酸)の
補酵素として適正量を配合しているものです。
的確なターゲット無しにジンクを単体摂取すると、ほとんどのケースでは
過剰摂取となり、体内のアミノ酸に作用してバランスを崩します。
過剰摂取は不要というより、ターゲットのタンパク質や酵素がなければ
意味がありませんし、過剰摂取は心臓血管障害などが多数報告されるなど
有害性が顕著となります。
ノギのシトルリンZの摂取量の増減はお客様の必要性に応じて
按配していただいていますが、 感染症や血流異常などで慢性的な
ジンク不足(Zinc deficiency)が生じている場合で
推奨摂取量の3倍までとしていただくようお願いしています。
ジンク不足(Zinc deficiency)の原因チェックリストは
下記第4項にあります。
2. SARS-CoV-2感染者は体内のジンク(亜鉛)量不足が顕著
SARS-CoV-2に感染すると体内のジンク(亜鉛)量が急減するといわれます。
またジンク量が減少しているから、SARS-CoV-2に感染したともいえるでしょう。
中国武漢でのアウトブレークから、臨床治療では多数の既存医薬品が
試されましたが、同時に補酵素として亜鉛が大量に使用されました。
亜鉛が関わる代謝活動(化学反応)は数百種類が確認されているといわれますが、
特にたんぱく質触媒に関わる補酵素的機能が多く、元気の基、エネルギーの基とも言われます。
既存医薬品の抗マラリアウィルス剤ヒドロキシクロロキンを使用していた現場から
亜鉛が補酵素としてヒドロキシクロロキン治療の効果を高めるという報告が
相次いだこともあり、ヒドロキシクロロキンを試す医師らは補酵素としての
亜鉛とセットにするようになっています。
*ヒドロキシクロロキン(hydroxychloroquine)はアジスロマイシン(azithromycin)、
コルチコステロイド(corticosteroids)とともにSARS-CoV-2の対症療法に
最も使用されている薬剤。
太平洋戦争当時の南方戦線で抗マラリアに使用されたキナ(Cinchona)
の樹皮から抽出されるアルカロイドのキニーネ(quinine)が原体。
大戦後は合成されて抗マラリア剤のほか
皮膚エリテマトーデス治療薬、関節リウマチの炎症にも使用されています。
トランプ大統領の「*ワープ・スピードでSARS-CoV-2治療薬と
ワクチンを開発しろ」という号令に伴い、大統領が推奨し、自身が予防注射している
ヒドロキシクロロキンと補酵素のジンクが脚光を浴びていますが、米国のFDA、CDCは
「大統領が率先するなんてとんでもない、ヒドロキシクロロキンは副作用が強く、
予防注射など危険だ」というスタンス。
*ワープ・スピード:光速を上回る仮想の猛スピード(FTL/Faster Than Light)
*ヒドロキシクロロキンはクロロキンを含めてフランスや米国でSARS-CoV-2治療に
使用されていますが、同時に治験も行われています。
アジスロマイシンと併用して使用することも試みられています。
ヒドロキシクロロキンは本命のCOVID-19治療薬が未定の段階に重症患者が副作用覚悟で
本人承認後に使用する劇薬といわれ、予防や軽症治療に使用するものではないと
いう見方が一般的です。
フランスなど植民地を保有する国では抗マラリア剤として幾つものブランドの医薬品が
使用されています。
3. COVID-19に特徴的なウィルス(SARS-CoV-2)の性格
SARS-CoV-2の特性はヒトそれぞれ。
時期と流行地域により変異のタイプが異なりますから
強毒、弱毒など症状相違の詳しい理由はまだ分かりませんが、下記はその一例。
a「味覚に必須なジンクを欠乏させる」
ドイツや日本では味覚機能が失せていると訴える感染者が
相当数おられました。
b「ヒトの胸腺免疫細胞(T細胞)を集中的に攻撃する」
SARS-CoV-2が武漢で発生した当初は患者の63% が
リンパ球減少症(lymphopenia)を発症。
集中治療室の重症者となると85%がリンパ球減少症を
発症していたそうです。
ジンク不足は抗感染症の免疫力が極端に低減します。
c「SARS-CoV-2は腎臓を損傷させ、かつ腎臓疾患を悪化させる」
ジンクが欠乏するからか、治療薬によるものか、ウィルスの特性か
米中では劇薬治療で回復した後、一生を腎臓の人工透析で過ごさねば
ならなくなった感染者が続出しているといわれます。
d「血栓生成で血流を阻害し脳卒中、心臓梗塞を発生させる」
SARS-CoV-2感染により日本では脳梗塞、欧米では
心臓疾患発症が顕著です。
4. ジンク不足(Zinc deficiency)の原因は?
ニューヨーク大学のボンテンポ博士は下記の兆候に注目しています。
a. 日常的に胃の具合がすっきりしない
(Your Stomach Is Constantly Upset)
b. 運動後の筋肉痛の回復がとても遅い
(muscles ache days after a workout)
L-シトルリンが乳酸を減少させ筋肉疲労を回復させる
c. 傷が治りにくい
(Slows wound healing)
ジンクは有害紫外線対策の鍵ともなるミネラルですが、紫外線遮断(UV blocking)に
超優れた力を発揮するばかりでなく、様々な細胞の損傷や表皮の損傷を癒します。
d. 味や臭いに鈍感になっている
(Your Sense of Smell or Taste Is Off)
ジンク不足は味覚が低減しますが、SARS-CoV-2に感染すると
味覚の喪失訴える人が最大15%くらいいるのではと推測されています。
e. 風邪をひいたような、気分がすぐれないことが多い
(You’re Always Sick.impaired immune response)
:免疫に関わる細胞(T細胞)を産生する胸腺の働きが不活発化
f. 暗さへの慣れや対応が難しい
(dark adaptation:Your Eyes Take Forever to Adjust to the Dark)
:ジンクは眼の健康に必須なビタミンAの産生になくてはならないミネラル。
g. 注意力散漫
(You Have Trouble Paying Attention)
h. 衣服が小さくなる(肥満)
(Your Clothes Don’t Fit)
:ジンクは細胞の代謝に必須なミネラル。
上記は下記記事より抜粋
https://nogibota.com/archives/7504
紫外線の8OHdG値増加作用と亜鉛(ジンク)による修復: 不足(Zinc deficiency)が招く癌と感染症 タンパク質、炭水化物、脂肪の代謝にジンクは欠かせません
ジンク(亜鉛)は効果的なミネラルですが適量を上回ると逆効果。
一般的には、医療ならば摂取量を増やせば効果が上がるのは事実ですが、
ほとんどのケースで過剰摂取の副作用が顕著に表れます。
またジンクは一定量以上を摂取すると、効果が無くなるという
ポイントがあることも知られています。
ポイントは摂取者と摂取時の状況により異なりますので、どこまでが良く、どこからが
悪いといえませんから、過剰摂取にならないようにとしか言いようがありません。
この記事はノギボタニカルのシトルリンZご愛用の皆様へ「お知らせ」として
書かれたものです。
(ご参考)
NO(一酸化窒素)合成を促すシトルリンとは: 亜鉛酵母は不思議でパワーフルなミネラル
https://nogibota.com/archives/1125
紫外線や環境化学物質・電離放射線の暴露過多で
環境が遺伝子変異を起こしやすいと思われる方は特に
食生活、生活習慣に細心の注意を払い、ポリフェノール類摂取と
アミノ酸バランス、脂肪酸バランスへの常日頃からの配慮が
発がん抑制に繋がります。
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