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世界の健康と食の安全ニュース

ジビエ料理の実体とE型肝炎の危険性: 生焼け豚肉にも細心の注意が必要

2015年2月3日前後に名古屋の百貨店で味噌カツの豚肉が生のまま、恵方巻きの具となり販売されました.大騒ぎになったのは豚生肉は牛肉とは異なってE型肝炎の危険性が非常に高い食材だからです.サシミ文化が根付いている日本では牛、馬、鹿、イノシシの生肉食は当たり前.レバーなどの内臓まで生食する人がいます.牛、馬の刺身は割烹や居酒屋で供することがありますが、避けた方が無難。本来は食べる方の自己責任のはずですが、供した飲食店のPL責任が問われる判例がありますから、料飲店は慎重に扱うのが賢明です。肉食人種の欧米人は寄生虫、ウィルス、細菌(0-157など)の危険性を熟知していますから生肉はめったに食べません.肝炎ウィルスも5種類までは分類されるようになりましたが、その他にも同様な症状を呈する近似種が色々あります。*北欧主体のステーキ・タルタルは例外中の例外.最近はメニューから外すレストランが多くなりました.日本では冬季の渡り鳥が数少ない「獲れたてジビエ」を食するチャンス.渡り鳥は「鳥インフルエンザ・ウィルス」の運び屋.死んだ鳥は絶対に触れてはいけません.1. ジビエ料理とはジビエ料理(gibier)と...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第三十八話:「世界最大の〝格差〟で歪む中国、マイナーがメジャーに代わる米国…」 パラダイムシフトに日本は〝和魂外才〟で

■断続的かつ革命的に変化する定説科学哲学者トーマス・クーンが唱えた「パラダイムシフト」とは「科学の歴史は累積的なものではなく、断続的に革命的に変化し、その時代や分野において支配的規範となるモノの見方や定説が大きく転換すること」を意味した用語で、元来は科学史上の概念でした。それがやがて、社会経済やビジネスなどに登場した「イノベーション」という言葉をはじめ、概念の拡大活用が常態化し、ハイエクやフリードマンの自由経済主義か、ケインズの裁量経済主義といった政策論議から、小さな政府を保守するのか、社会主義的な大きな政府による革新政治かと言った体制論にまで及んできました。アラブ世界での国家体制の変転劇や、イスラム宗教における原理主義と世俗主義・修正主義の抗争とか、文化芸術面における古典派か現代派かに至るまで、政治・経済社会・宗教文化のあらゆる分野に拡散してしまった感があります。ここ数十年のアメリカ大統領をみても、アメリカにおける昔日のマイノリティーが今やマジョリティーに変わっていることがわかります。永らく続いてきた「男性のWASP(ホワイト・アングロ・サクソン・プロテスタント)で初婚妻帯者しか大統...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第三十七話:「行き過ぎたグローバル化が分裂と対立の世界リスクを招いている」201

パリの週刊誌がムハンマドの風刺画を掲載したことでアルカイーダ系テロ軍団の襲撃を受け死傷者を出すに至り、「表現の自由」と公序良俗の論議が世界に拡散していたところ、降って湧いたようにイスラム教スンニ派過激組織による日本人人質事件が持ち上がりました。特に日本人同胞への残忍・無慈悲な行為は許しがたき蛮行であり、国際的連携によるテロリズム対策に歩調をそろえるのは勿論のことながら、日本国並びに日本人の危機対応戦略を早急に確立し、更なる事件に巻き込まれること無き様に講じておかねばなりません。しかも現在の国際テロ情勢は、ひところとは全く様変わりしており、今や無差別殺人を繰り返す宗教テロはグローバル化していて、中東だけの問題ではなくなりつつあることも自覚しておく必要があるのです。 そもそも、イスラム過激派の拡散はオバマ中東外交の中途半端なフォローが生んだ失政によるというのが大方の見解で、カダフィ・リビア政権打倒後の地上介入放棄、続くシリア介在でも同じミス(空爆のみに頼り、地上作戦回避)を繰り返した結果、アルカイーダ系のシリア・イラク北域における強権支配を阻止できなかったことに起因すると言われています。「...
しらす・さぶろうの日本人がんばれ!!

「白洲次郎と英会話」:日本人の国語は英語ではない

2009年9月にNHKテレビドラマの白洲次郎物語が3回にわたり放映された。数々の賞を得た番組だったが、実際にはフィクションなのかノンフィクションなのか、白洲次郎さんを評価しているのか、していないのか正体不明。2000年代後半になり白洲さんは「進駐軍(太平洋戦争後の連合国占領軍)と堂々と渡り合った男」としてマスコミをにぎわし、国民的人気を得たが、NHKテレビドラマには明治男の人間像が歪められている部分がいくつかあり、気になった。特に引っかかったのは英語で怒鳴りあいながら恋を語るシーン。本当だろうか? どのような意図でシナリオが書かれたのか?良く考えれば、「語学が達者」と表現したかった。悪く考えれば「日本人の気骨」と、「舶来崇拝(かぶれ)」の2面性を強調したかった。良く見ているのか、悪く見ているのか。ライターの真意がわからない。総じて気張りすぎのオーバーな表現が多い演技。シナリオ・ライターも、俳優も白洲次郎の世界が理解できていなかったのかもしれない。「華麗なる一族」の演出にも不自然なシーンが多かったが、真の上流階級はもっともっとカジュアル。振る舞いは一般人と変わらない。 樺山正子さん(白洲...
世界に知られた日本人と外国人

「格差社会と白洲次郎の思想」

2000年代後半になり「進駐軍(太平洋戦争後の日本占領軍)と堂々と渡り合った男」として白洲次郎氏がマスコミで脚光を浴びるようになった。米国の核の傘に護られて60年以上。平和ボケした国民に向けてマスコミは何かをいいたかったのだろう。NHKもシリーズで短編のドラマを放映し、彼を「気骨ある明治男」「日本人の誇り高き男」として紹介した。ただし、誇りを忘れた最近の日本人には理解できないかもしれないが、明治時代には「誇り高き男」が溢(あふ)れていた。それだけではストーリーの展開がむつかしい。結局は制作者も俳優も未知の時代に生きた白洲氏が読めず、不自然な誇張演技だけが目立った。建国以来、外敵との戦争、紛争に負けを知らなかった日本国。昭和になると、誇り高いどころか井の中の蛙(かわず)的な慢心。アジア諸国相手に高慢、不遜が蔓延(はびこ)っていた。そのような時代に青春をすごした男の感性と思想を紹介すべきだったろう。白洲氏の真骨頂は権力に対する反骨。その思想を育んだ背景は熟してきた昭和初期の格差社会。貧富の差が激しく、社会への反発がテロを引き起こし、太平洋戦争の引き金となったとも言われる。政界、財界、官界、...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第三十六話:「水素エネルギーを考える」

アメリカの知人ジャーナリストからの情報によると、目下開催中の「デトロイト国際自動車ショー」では、ハイブリッドや軽量化による燃費性能を打ち出したもの、ポルシェ、アウディ、レクサスなどのスーパーカー・スポーツカーなど高級機能で勝負する車などに加えて、トヨタ・ホンダのFCV燃料電池車と米国ベンチャー・テスラのEV電気自動車に代表される“エコーカーの主導権争い”が話題を呼んでいるようです。中でも、昨年末の「ミライ」発表時に、北米トヨタのレンツCEOが「EVは充電に長時間を要し(1時間内外と言われる)も要し、走行距離も短かすぎる(テスラ発表では300KM)のに対し、FCVは僅か3分の充電で600KMまで走れる。」と豪語したのを受けて、今般のショーの記者会見で、テスラのマスクCEOが「水素の燃料自動車は極めて馬鹿げている。水素の安全管理と貯蔵の難解さは問題だ。」と物議を醸す発言をしたそうです。20~50年も先を睨んだ世界的環境規制対応合戦の火ぶたが切られたと言えますが、主として日本勢の水素自動車対欧米勢の電気自動車の性能、コストの改善競争に加えて、今後のPR論戦も激化しそうな雲行きとなっております...
健康と食品の解説

湘南産天日干し切りダイコン(解説)

湘南産天日干し切り干し大根はノギ・グループ推奨の国民健康食品(Recommended National Healthy Foods) 12月から1月は日本の各地で切り干し大根が作られます。生ダイコンは消化器に良いジアスターゼや血栓予防に働く辛味成分のアリルイソシアネートが豊富なことで知られますが、切り干し大根は、天日に干すことによりビタミン、ミネラルが飛躍的に増加。特にカリウムが豊富な素材はバナナなど限られた食材しかありませんので切り干し大根は高血圧に良い乾燥野菜として珍重されています。湘南藤沢市鵠沼産の露地栽培大根のみを使用した天日干しの切りダイコンは生食シーズンの終わった12月から1月の短い期間に作ります。晴天が長く続く時期をみて、小規模に作りますので生産量が限られます。上の写真は湘南産天日干し切りダイコン.生産数量がごく限られますので非売品.天日干しに基準はありませんが「湘南産天日干し切り大根」は晴天7日間の天日干しを自主基準にしています。7日間の天日干しによりビタミンB群、カルシウム、カリウム、マグネシウム、糖分が4-15倍。豊富な繊維質とマグネシウムが便秘やPMSに、カリウム...
世界に知られた日本人と外国人

アジアに拡がる食の安全性危機: 救世主は台湾モスバーガーの黄茂雄会長

地溝油スキャンダル(gutter oil scandal)解決は中国人の食文化に深く関わるだけに難しい課題.アジア食への信頼を失墜させた現状を少しでも回復するには関係各国の監督官庁と食品産業経営者たちの合同協議が最善.日本企業も悪の根源となった頂新グループ企業に深くかかわっており、他人事として見過ごすことはできません。問題解決とアジアの食の安全確保には各国間の横のつながりを作る強いリーダーシップが求められるでしょう。リーダー候補として最適と思われる救世主が台湾モスバーガーの黄茂雄さん。日本、米国、台湾政財界に太いパイプを持ち、台日親善大使の役割をも果たしてきた黄茂雄氏とは?1.地溝油は中国人食文化の一部?中国人にとって使用済み油を捨てることは「もったいない」。漉(こ)したり、改良して使える限り何度でも、というのは食文化の一部なのでしょう。日本人でも使用済み油を1-2回で捨てる人は稀。天麩羅、フライの1回分が100円から150円位の安価な混合油を再利用するのですから、中国人が再生油を使用する習慣を持つことは不思議ではありません。ドブからの廃油(gutter oil )まで再生するという極...
世界の健康と食の安全ニュース

アジアに拡がる食の安全性危機: 救世主は台湾モスバーガーの黄茂雄会長

地溝油スキャンダル(gutter oil scandal)解決は中国人の食文化に深く関わるだけに難しい課題.アジア食への信頼を失墜させた現状を少しでも回復するには関係各国の監督官庁と食品産業経営者たちの合同協議が最善.日本企業も悪の根源となった頂新グループ企業に深くかかわっており、他人事として見過ごすことはできません。問題解決とアジアの食の安全確保には各国間の横のつながりを作る強いリーダーシップが求められるでしょう。リーダー候補として最適と思われる救世主が台湾モスバーガーの黄茂雄さん。日本、米国、台湾政財界に太いパイプを持ち、台日親善大使の役割をも果たしてきた黄茂雄氏とは?1.地溝油は中国人食文化の一部?中国人にとって使用済み油を捨てることは「もったいない」。漉(こ)したり、改良して使える限り何度でも、というのは食文化の一部なのでしょう。日本人でも使用済み油を1-2回で捨てる人は稀。天麩羅、フライの1回分が100円から150円位の安価な混合油を再利用するのですから、中国人が再生油を使用する習慣を持つことは不思議ではありません。ドブからの廃油(gutter oil )まで再生するという極...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第三十五話:「戦後70年でなく、開国160年、日本1300年の歴史を語れ」

今年は第二次大戦終結後70年というので、特に中国とロシアが戦勝記念行事を企画し、国際広報を強化していることが目立っています。中でも、習政権は韓国を抱き込み、アメリカの左派マスコミや政治家と議会にプロパガンダを仕掛け、国連をも巻き込んで、我が国を貶める歴史戦を強化して来るものと見受けられます。同じ戦敗国でも、戦後の経済復興を早々と成し遂げ、いち早く国際檜舞台へ伸上った日独両国ですが、外交上手なドイツは早々とナチス問題にケリを付けたのに対して、外交下手、国際広報の失策を続けた日本が、集中的に糾弾の的にされてしまって居ります。中でも、中国は南京事件を、韓国は従軍慰安婦問題を中心に、史実の裏付けなき捏造文書や誇大な宣伝広報と、主として米国の政治家向けロビー活動を含め、世界のメディアへ向けて、いずれも“虚像化した軍国日本の悪行”を、これでもか、これでもかと垂れ流し続けています。ご存じのように、米国には太平洋戦争終末期、“非戦闘員の殺傷を禁ずる国際法に反して”、広島・長崎への原爆投下や東京・大阪他の市街地を無差別に絨毯爆撃したことで、合算すると乳幼児を含む民間日本人百万人を超えたといわれる大量殺戮...
世界の健康と食の安全ニュース

台湾、中国の地溝油(黒心油)スキャンダルと日本市場の関わり

台湾の政財界トップクラスが主役となった頂新国際集団(Ting Hsin International Group)による地溝油(黒心油)スキャンダル。日本の大手商社、大手食品関連企業が出資、技術などを通じて頂新国際集団に深くかかわりを持っているだけに、「日本市場の地溝油(黒心油)汚染は?」が心配されています。食用油脂やラードは一般の人が気づかないアイスクリーム、チョコレート、パン、ケーキ類、マーガリンなどに大量に使用されていますから、汚染の有無の実態を知ることは難しく、事態は深刻です。(前篇:2015/01/06)1.偽装油脂スキャンダルの始まりは頂新系の3社民進党の躍進で暴かれた頂新グループの偽装油脂スキャンダルの中心企業はいずれも頂新グループが発祥した台湾南部の企業3社。強冠企業(Chang Guann:高雄市大寮区)、頂新製油(彰化県永靖郷)、正義公司(Cheng I Food:高雄市仁武区)いずれも頂新グループといえる企業群であり、この3社で台湾産食用油脂のほとんどを占めます。偽装された3社の不良有毒油脂で作られた加工食品の総計は判明しているだけで26万トン以上。それゆえ取締りが...
オメガ3脂肪酸のニュースと解説

加工食品の地溝油(黒心油)汚染は底なし: 政変で暴露された台湾大手食品企業の有毒食用油

1.地溝油(黒心油)スキャンダルは台湾現政権崩壊の危機2014年9月から12月にかけて台湾では食の安全を揺るがす大きな不正が次々に暴かれました。2013年ごろより大手食品企業による加工食品の虚偽表示、詐称を消費者が指摘するケースが度々ありましたが、摘発に至る過程で消滅してしまうのがほとんど。これが統一地方選挙が近づいた2014年の後半になると様変わり。僅か4ヶ月間で、ナショナル・ブランドによる発がん性有毒添加物使用など大型のスキャンダルが3件も暴かれました。中でも最大のスキャンダルは台湾と中国の大手食品企業が作る様々な加工食品に再生廃油(下水などに捨てた油を漉して再生:マスコミは地溝油または黒心油と命名)、飼料用油、工業用油脂など、食品に使用してはならない油分が広く使用されていたこと。地溝油(日本読みで「ちこうゆ」)とは排水溝に捨てられた油。黒心油は汚染で黒濁化している油という意味です。??水油と呼ぶこともありますがこれは残飯からの意味。地溝油などからはマーガリン、ラード、ショートニングが作られ、インスタント・ラーメン、ラーメンスープ、マヨネーズ、洋菓子、月餅、パイナップルケーキ、スナ...
世界の健康と食の安全ニュース

加工食品の地溝油(黒心油)汚染は底なし: 政変で暴露された台湾大手食品企業の有毒食用油

1.地溝油(黒心油)スキャンダルは台湾現政権崩壊の危機2014年9月から12月にかけて台湾では食の安全を揺るがす大きな不正が次々に暴かれました。2013年ごろより大手食品企業による加工食品の虚偽表示、詐称を消費者が指摘するケースが度々ありましたが、摘発に至る過程で消滅してしまうのがほとんど。これが統一地方選挙が近づいた2014年の後半になると様変わり。僅か4ヶ月間で、ナショナル・ブランドによる発がん性有毒添加物使用など大型のスキャンダルが3件も暴かれました。中でも最大のスキャンダルは台湾と中国の大手食品企業が作る様々な加工食品に再生廃油(下水などに捨てた油を漉して再生:マスコミは地溝油または黒心油と命名)、飼料用油、工業用油脂など、食品に使用してはならない油分が広く使用されていたこと。地溝油(日本読みで「ちこうゆ」)とは排水溝に捨てられた油。黒心油は汚染で黒濁化している油という意味です。??水油と呼ぶこともありますがこれは残飯からの意味。地溝油などからはマーガリン、ラード、ショートニングが作られ、インスタント・ラーメン、ラーメンスープ、マヨネーズ、洋菓子、月餅、パイナップルケーキ、スナ...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第三十四話:「新年を展望する」

平成27年は、干支でいうと「乙未(きのとひつじ)」となりますが、一般的には十二支の方で〝羊年“をさすので、そのヒツジに関する話題から稿を起こすことにします。「未」という字は、枝がまだまだ伸びきっていない状態の木の形を示したもので、未来、未熟、未明などの言葉から「み」が本来の読みです。一方「羊」の字は、動物のヒツジを正面から見たときの、角と上半身を表した形から来たもので、後ろ足までの全体を表し、成熟したヒツジの美形を表したのが「美」という字だと言われております。そのため、めでたく良い意味を持つ言葉;祥・義・善・翔等に用いられて来ました。その意味でも、旧年のような「羊頭を懸けて狗肉(犬の肉)を売る」悪徳業者が世界から消えてなくなり、「羊に虎の皮を着せた」政治家や似非評論家が世間の表舞台から居なくなって、一説に平和の象徴ともされてきた「羊」本来の完全美の姿を表徴した文字「美」を具現する新年であって欲しいものです。 ところで、昨今世界の注目を浴びているのが東西の一神教に対峙する古代の多神教であり、中でも西洋的な“God”が最初に存在するという言葉の文化を持つギリシャ・ローマの多神教よりも、我が...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第三十三話:「旧年を回顧する」

あっと言う間の衆院解散・総選挙が終わって、どうやらアベノミクスが信任され、 安倍政権にとって4年ないしは5~6年の延命が担保された模様です。野党や多くのマスコミが大義なき解散と騒ぎましたが、実は去る4月の消費税8%の負の衝撃は深刻であり、経済の改善基調がすっかり暗転してしまっていたことと、実質収入の悪化と消費の委縮は危険信号を示していたのです。にも拘らず、財務省や与野党増税派議員は、野放図な御用学者らの無責任論にも踊らされ、1年後の10%所費税を既定路線としていたからこそ、大義なき解散などと言う危機意識ゼロの発言に繋がったといえるでしょう。10月末の異次元緩和の追加策とて、実体経済押し上げ効果はなく、「増税の悪影響を相殺できる」との日銀総裁の楽観的進言も、増税起因のアベノミクスとん挫を防ぎ得なかった分けで、首相が増税の更なる延期を世に問う決断は、まさに当を得たものだったと言えるのです。小筆の情報源にアベノミクスに代替する脱デフレ施策は皆無であり、総選挙で信を問うことはある意味で必然だったと考えます。 今般特筆すべきだったのは、隠然たる財務省を正面に据えて刃向った初の内閣であったことでは...