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糖尿病のニュースと解説

天然ブドウの抗酸化成分が萎縮型黄班変性症を防ぐ

赤や黒ブドウはアントシアニンやレスベラトロールを含有しますが緑色には含まれません。ただし総抗酸化能はORAC(後述)で比較して赤黒が2016.緑色は1789.天然ブドウの抗酸化成分が網膜構造を護る: 萎縮型黄班変性症も酸化ストレスによる損傷赤ブドウを食べることが眼の健康に大いに寄与することを明らかにした論文が3月の学術誌ニュートリション(the journal Nutrition)に掲載されました。論文はマイアミ大学医学部バスコム・パルマ―眼科学研究所のチームによるもの。(*The Bascom Palmer Eye Institute at the University of Miami Miller School of Medicine)主任はハッカム博士(Abigail S. Hackam, Ph.D., ophthalmology)これは既に明らかになっている天然ブドウ成分が網膜にバイオロジー活性を持つことを実験動物の遺伝子変異解析で証明したものです。「Grape-enriched diet protected retina against damaging effects o...
世界の健康と食の安全ニュース

ふぐ毒が切り開いた神経伝達物質のメカニズム解明

超高価な食材として知られたフグも養殖の拡大により比較的身近になりましたがフグといえば誰もが連想するのはフグ中毒。致死性毒を持つために、鉄砲、北枕、ガンバ(葬式のお棺ガンより)、ナゴヤ(尾張、終わり)などと死を意味する別称で呼ばれます。フグ中毒はフグ毒のテトロドトキシン(tetrodotoxin)が神経伝達物質の出入り口、ナトリウムチャネル(後述)を閉鎖阻害するために、神経が麻痺して起こります。この作用は植物毒にも観ることが出来ます。植物の重篤な中毒は大部分がアルカロイドによって引き起こされる神経毒.アルカロイドの作用解明はフグ毒の解明から始まりました。(写真上右)そうしはぎ(Scrawled filefish:Aluterus scriptus)神奈川県相模湾江の島近海産(写真上左)そうしはぎ(Scrawled filefish:Aluterus scriptus)山口県下関近海産有毒な「そうしはぎ」はカリブ、インド洋など暖海系ですが、近年は温帯の広い範囲にも生息し東日本でも珍しくありません。内臓に猛毒(バリトキシン)があり、温帯で食べる人は稀です。ウスバハギの親戚で大型.文様は生息域...
健康と食品の解説

大腸がんに著効を示す タマネギのケルセチン

長寿社会の勝ち組となるには(その8):赤紫色素は美容と長寿の最強抗酸化ポリフェノー(4) アリシンとアントシアニンのコラボレーションニンニク、玉ねぎは認知症、心臓血管病、癌(がん)など現代で最も厄介な疾病に著効を示すスーパーフード。ラテン民族は紫色のアントシアニンが優れた抗酸化物質ということを知っていますからニンニク、玉ねぎも赤紫色の品種を選ぶ人が少なくありません。日本でも紫色の野菜に関心を強めれば生活習慣病の予防と治療に役立つでしょう。アジア周辺でニンニク生産量が多いのがタイランドと韓国(インド、中国を除く)1.ニンニクに期待される有用成分はアリシン単独では無いネギ科(Alliaceae)のニンニク(Allium sativum)やタマネギ(Allium cepa)が害虫や微生物に優れた防御システムを持っていることは体験的、疫学的に多くが認めていることですが、その仕組みの詳細には未明点が多々あります。ニンニク類からアリシン(Allicin)が米国で分離されたのは1944年。その後はニンニクやタマネギが感染症の原因となる微生物や寄生虫などを防ぐのはアリシン。脳梗塞、心筋梗塞を防ぐ溶血性...
世界の健康と食の安全ニュース

フランス人の健康食生活に学ぶ: フランスの大蒜(にんにく)生産事情

フランス人に心臓血管疾患が少ないのは赤ワインとともに好まれるニンニク.中でも好まれているのがロゼや紫のアントシアニン含有品種.紫玉ねぎ、紫キャベツとともにその健康効果を知るフランス人に愛されています. Cadours (紫ニンニク:l’Ail Violet の町)1. フランスとニンニク(大蒜)にんにく(大蒜:Allium sativum)はフランスでは古くから栽培され、ガリア(ガロ)・ローマン(Gallo- Romaine)時代からの栽培記録があるようです。フランスではAil(アュ、アイュ、アイユ)と呼ばれており玉葱類に次ぐ人気食材。にんにくは唐辛子、とうもろこし、豆類と異なり新大陸の発見により諸国に広められたものでありません。原種といわれるAllium longicusは、中央アジアやヨーロッパ南部で4000年の栽培の歴史があるといわれ、研究者によればヒポクラテスが紀元前430年に記述した記録もあります。フランスの栽培農家は15,000軒前後、6,000ヘクタールの畑で、ピークには年間46,000トン(1996年)くらいの生産量がありましたが、現在は漸減しています。世界の総生産量は...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第五十九話:「北朝鮮・中国に煩わされず、アジアをリードせよ」

1. 孤立する北朝鮮、八方ふさがりの中国 北朝鮮が水爆実験(自称)や長距離弾道ミサイルを次々発射して、国際社会を揺さぶっていますが、これは他国を挑発する為だけと捉えるよりも、経済的にも外交的にも、益々孤立する自国の安全保障上の課題を解く唯一の手段・核武装計画の工程と考えるべきではないでしょうか。中朝関係も一見ギスギスしているかのように見えますが、実態は中国の満州地域は貧しく、北朝鮮経済との国境線を跨ぐ密なる連携は分離不可の状況にあり、地政学的にも、在韓米軍やロシアのプレゼンスを加味すると、極めて重要な防衛緩衝地帯と言うことになるので、両者の同盟関係は容易に崩れそうもありません。従って国際社会が、これまでも何ら実効を上げていない”経済制裁“で締め上げようとしても、仮に金正恩体制が倒れても、彼の顧問団がその体制を存続させるでしょうから、問題解決には至らないと思われます。 尚、北朝鮮の内政に混乱が生じ、仮にクーデター等が起こるとしても、この国自体の存続・維持を戦略目標とする中国は、親中派政権の確立と支援に全力をそそぐ筈で、その妨げとなるであろう米韓日の介入阻止を最優先させるでしょう。米国や国...
しらす・さぶろうの日本人がんばれ!観光立国編

国の品格が問われる桜堤の暴走自転車

首都圏から西は桜の満開が近くなり、近隣諸国からの花見観光客が例年になく増えるそう。桜の花見は伝統的な日本の庶民文化。この楽しみを脅かすのが桜堤や小さな桜公園での自転車。取り締まりがやや強化された今でも、歩行者や車より優先される乗り物と勘違いしている運転者が多い。花見の人ごみを自転車が猛スピードで走るとは信じられないが、加害者に巨額賠償判決が出るようになっても、あちらこちらの堤防、公園で暴走が脅威となっている。競輪選手もどきの衣装で身を包み、新しいマイスポーツ自転車を暴走させる。普段は目立たない自分を見てもらいたい。買いたてのブランド自転車を見せびらかしたい。これが暴走の真意ならば、あまりに貧しすぎる。日本国の品格はこの程度なのだろうか。自転車はヨーロッパで発明され、スポーツ自転車の本場はヨーロッパ。彼らにはスポーツ自転車が公園で老人、幼児に危害を与えることなど思考の範囲外。スポーツとしてのトレーニングは山道や郊外の人が少ないところで行なうのが通常、というより当たり前と考えている。日本は平地が少なく、人口密度が高い。競輪場のような設備をつくらない限り、自転車のスピードを楽しめるところは多...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第五十八話:「大国アメリカの凋落か―大統領予備選の行方」

2月から始まった米国大統領予備選が思わぬ展開を見せつつ、通常ペースなら3月初めのスーパーチューズデイで、ほぼ共和・民主両党の候補者が絞られるはずが、去る15日の天王山に至ってもなお、確定的な勝者が見えてこないと言う驚きの様相を呈しております。尤も、民主党の方は略、大本命のクリントン女史が苦戦しながらもリードを確定しつつあるようですが、一方の共和党ではトランプ旋風が吹き止まない中、共和党現役およびOBの重鎮や、有力マスコミの一部等から、反トランプの動きが強まり、愈々先行きに霞がかかって来たように見られます。 しかしながら、よくよく米国史を復習してみますと、建国以来ずいぶん長い間、大統領に選ばれるのは「白人、アングロサクソン系、新教徒、既婚で離婚なし、行政経験あり」とされた不文律が、ケネディ大統領が初めて旧教徒から選ばれて以後は、離婚経験者のフォード、レーガン両大統領が続々登場し、遂に黒人初のオバマ大統領が誕生するに至って、いまや何でもありと言う状況に至っております。もちろん、今般においても、クリントン女史なら女性初、トランプ氏なら行政経験なし第一号となるであろうし、クルーズ氏になっても初...
健康と食品の解説

チアシードのブレイクで話題となった青酸化合物ビタミンB17 : 米国国立がん研究所が完全否定し、禁止したアミグダリン癌代替治療
米国国立がん研究所が完全否定し、禁止したアミグダリン癌代替治療

1. チア・シードのブレイクで注目されたアミグダリンとはダイエットに良いとブレイクしているチア・シードは食用のシソ科植物の種ですが、注意しなければならないのは癌に有効とする通称ビタミンB17含有を売り文句にする商品があること。1950年代に米国でビターアーモンド(Amygdalus dulcis)の種核(仁:kernels)から取り出した配糖体にレートリル(laetrile )と名付け、癌の増殖を抑制すると主張したのがクレブス氏(Ernst Theodore Krebs, Sr. )。氏によってVitamin B17とも名付けられましたが、後にそれはアミグダリン(amygdalin:C6H5-CHO)と同じものと指摘されました。食用のアーモンドはいろいろな種類がありますがスイート・アーモンドと総称されます。スイート・アーモンドのプラムのような果実の種から皮を除去した核が食用のナッツとなります。ビター・アーモンドと総称される種類は青酸化合物前駆体アミグダリンの含有量が多いために食用にされることは稀.2. クレブス氏(the Krebses)とは半世紀以上前のレートリル(laetrile ...
世界の健康と食の安全ニュース

天然魚油のDHA/EPA(オメガ3)とは: 脂肪酸代謝物エイコサノイドとプロスタノイド

1.脂肪と脂質をもっと詳しく知ろう脂肪といえば、悪いイメージをお持ちかもしれませんが、脂肪はエネルギー源となるばかりでなく、性ホルモンや細胞膜の大部分を形成する原料として生体に必須な重要栄養素です。人間の脳の60%をも脂質が占めることから、1996年頃より、脳神経、視神経や脳の発達と脂肪酸の関連研究発表が相次ぎ、特に脂肪酸の中でも視力、記憶力など脳視神経に重要な働きを持つ魚油のオメガ3が話題になってきました。近年の遺伝子学、分子細胞学では、たんぱく質研究の急進展とともに、炎 症、アレルギーとオメガ3の重要な関連も、より詳細に報告されるようになりました。 2. オメガ3(EPA/DHA)は血管の内外で機能します天然魚油から得られるオメガ3(EPA/DHA)は血液をサラサラにするという表現があります。これは血中で脂質を運ぶリポたんぱく質や血管内皮細胞膜の脂肪酸バランスをオメガ3が整え、内皮細胞膜機能が正常に働くようにするからです。細胞膜は脂質が 多いために脂肪酸バランスが悪いと栄養素などが出入りが困難。内皮細胞の機能低下、脂肪はアテロームや動脈硬化の原因となります。天然のオメガ3には 血管...
健康と食品の解説

長寿社会の勝ち組となるには(その7): 赤紫色素は美容と長寿の最強抗酸化ポリフェノール(3) サツマイモとジャガイモ

5,000種以上知られているポリフェノールの中で優れた抗酸化作用を持つのがアントシアニン。安くて大量のアントシアニンを含有する紫イモはアントシアニン摂取に最良の選択肢です.体作りと健康に欠かせない肉類、米、小麦、ジャガイモ摂食時の安全性と機能を高めます。(写真上)ベトナムの紫イモ(ニャチャン生鮮市場) 輸入品か国産かは不明長かった米国との戦いを支えた紫イモ.ベトナム人に紫イモは日常的.1.スーパー健康食材の紫サツマイモ(薩摩芋)(Ipomoea Batatas )赤紫ポリフェノールはこれまでも幾つかの野菜を紹介してきましたが、可食部分のほとんどに濃度の高いイモ・アントシアニンが含まれるジャガイモ、サツマイモ.最もコストパフォーマンスの良い赤紫野菜として知られています.英語のポテト、スウィートポテトに習い、ジャガイモ、サツマイモと日本でもイモ類扱いですがサツマイモ(Ipomoea Batatas)はヒルガオ科対してジャガイモ(Solanum tuberosum L.)はナス科 ナス属の植物.各種アントシアニンの構成も異なります.赤紫イモ・アントシアニンは主として色素ポリフェノールのシアニ...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第五十七話:「我が国の劣化を糺し、正す」

21世紀の世界は大戦こそ無くなりましたが、国境を跨ぐ局地戦や内乱が絶えず、米欧を始め先進諸国の富とリーダーシップが消失する中、期待された新興国群も、ここへ来て中国やロシアが経済失速に陥り、(特に“オバマ米国警察“の職務放棄に乗じて)特に両国の強圧的な覇権行動が目立つようになって、愈々乱気流に巻き込まれてきました。その中にあって、唯一日本こそ、やっと政情の安定度が増してきた所為もあり、これから経済力の再興を遂げ、ソフトパワーを発揮することで、アジアのリーダーシップを握り、ひいては欧米に替わり世界の先導役を担う絶好の位置につけていると言える現状です。しかしながら、昨今の内情は、余りにもお粗末な事件やスキャンダルが各界に及んで続発することが嘆かわしく、戦後教育の失敗や戦後史観の悪影響による”日本人らしさ“を喪失し劣化してしまった個人や団体が増えつつあることは、まことに心痛の至りです。以下順不同ですが、一部の具体事例を列挙し、その是正を希求する私案を提示させて頂く次第です。 1.外交改革を急げ。慰安婦問題を初め日韓・日中の歴史問題であれ、北方や尖閣・竹島等の領土問題であれ、国連における数々の歯...
糖尿病のニュースと解説

長寿社会の勝ち組となるには(その6): 赤紫色素は美容と長寿の最強抗酸化ポリフェノール(2) アブラナ属

春が近づき菜の花(Brassica rapa var. nippo-oleifera )が大量に売られる季節となりました.都会では花付が良いと売れないそうですが、多少硬くなってもポリフェノールは増えます.出来るだけ花が多い株を選びましょう.タイの伝統健康野菜3つの秘密:「花菜」「樹木菜」「極小野菜」1.赤紫色素の果菜はアクセントではありません和食の美(見た目)と美味をとことん追求し、昇華させる和の調理法は芸術的。その伝統文化から見れば赤や紫は毒々しい。黒は汚い。「赤紫色素の果菜」は果菜料理の主役には美の観点からは様々な欠点があります。加熱調理すると見た目が悪くなり、味も特に優れてるわけではないかもしれません。健康面から見直されてきたとはいえ、調理人や生産者がアクセントくらいにしか考えないのも一理あり、外食産業では普及に力を入れにくいでしょう。「赤紫色素の果菜」は他の食材では代えがたい優れた栄養面の特性を持っています。せめて家庭料理で多用し健康増進に役立ててほしいと思います。高血糖の方が敬遠することがあるそうですが、炭水化物や清涼飲料の糖分量と比較すべきでしょう。2.冬から春の野菜はアブ...
糖尿病のニュースと解説

長寿社会の勝ち組となるには(その5): 赤紫色素は美容と長寿の最強抗酸化ポリフェノール(1) 葉野菜と根菜

1. 食生活では迷わずに濃い色の果菜を選択しましょう食材としてのポリフェノールは特に赤紫色の果菜が望まれます。動脈硬化を防ぎ、長寿をもたらす果実や野菜の赤紫色素。他の食材ではカバーできない独特の効果があります。赤紫色のポリフェノールや類似物質は、ブドウポリフェノール(スチルべノイド)、アントシアニン(anthocyanins)、ベタレイン(betalains)に代表される色素です。果菜を日常的な食生活に採り入れるには美味しくて安価でなければ続きません。赤紫色の安価な野菜で身近なものは大根類、かぶ類、イモ類、玉ねぎ類、アブラナ類、シソ類など。果物ではブドウ類、プラム類、ベリー類。かなり広範囲になりますが、同じ種類間で比較して、赤紫色が必ずしもベストの味でもなければ、安くない食材も多々あります。それでも赤紫色果菜は健康に寄与する優れた食材.可能な限り最優先の選択をするのが賢明です。どうしたら美味しく食べることが出来るか。どうしたら安く買うことが出来るか?やはり工夫が必要です。多くの食材が通年で入手できる時代になりましたが、オフシーズン果菜は価格が高い割には栄養成分や安全性に言及する販売者は...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第五十六話:「構造変化の波に乗り新興企業成長力を加速せよ」

今世界経済は、欧州や中南米の低迷に始まり、インドを除くBRICSの失速が加わり就中、中国の急降下と中東の政情不安に原油価格の急落も重なり、心理的面でもネガティブな影響を拡大して景況を損ね、混迷の度合いを深めております。そうした状況下に置かれながらも、実体経済の疲弊度が比較的微小にとどまっているのが、米国と日本の産業界ではなかろうかと思われます。特にアメリカでは、情報技術や人工知能の進展を背景に生産構造に大きな変化を遂げ、生産性を大幅にアップさせる事例が目立っております。その結果、企業価値を増大させ、急成長を遂げる企業が相次いでいるようです。 今起きていることは、起業化が容易になり、アイデアのグローバル展開が簡便且つ迅速化されつつあることなので、日本も是非その潮流に乗ることで、急成長企業を生み出し、TPP合意の成果に結び付けたいものです。時あたかも、日銀によるマイナス金利政策により、行き場を転換せざるを得なくなった銀行の資金が、ベンチャー企業育成・支援へと十分に流れることが期待されます。 最近、アメリカで雪だるま式に業績を伸長させ急成長を遂げている企業が続出しています。その中核を担ってい...
感染症の海外ニュースと解説

蚊ばかりでないジカ熱の媒介:濃厚接触によるヒトヒト感染疑惑も

ジカ熱は熱帯林に棲息するウィルスを原因とする風土病でしたが近年の開発による森林破壊で棲み処を失い、人類の居住区に侵入。加速度がついて急拡大を始めました。ジカ熱自体は症状が軽かったために、これまでは過労や激しいスポーツで体力が低下している人、妊婦などが併発するギランバレー症候群、小頭症に注意しなければならないウィルスでしたが、ヒトヒト感染も疑われるようになった現在は誰もが注意すべき熱病といえます。ウィルスですからまだ時間を要するワクチン開発以外に防ぎようがありません。1. ジカ・ウィルス(Zika virus)には近似ウィルスが色々ありますジカ・ウィルスは主として熱帯に生息する蚊が媒介するフラビウィルス(Flavivirus)。感染地はアフリカ大陸、アメリカ大陸、東南アジア、ミクロネシア諸島など広範囲。症状は熱、頭痛、不快感、疲労感、筋肉痛、関節痛など。喉の痛みや咳などもあるようですが、感染地により症状の様々なことが報告されています。1947年にウガンダで黄熱病の研究中にウィルスが同定されましたが、人類への感染が判明したのは1952年のウガンダ、タンザニアといわれてます。ジカ・ウィルスは...