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世界の健康と食の安全ニュース

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ベトナム戦争で顕在化した猛毒ダイオキシンの健康被害 日本の近海魚介類のダイオキシン汚染
日本の近海魚介類のダイオキシン汚染

ベトナム戦争で顕在化した猛毒ダイオキシンの健康被害1960年代に成人だったアメリカ人は、ベトナム戦争で有機合成毒ダイオキシン類が使用された「枯葉作戦」を忘れることが出来ません。空中散布された約5,000万リットルといわれる枯葉剤は猛毒のダイオキシン類TCDDを含有し森林、原野の30%を汚染したといわれます。この猛毒はその後ウクライナの政争でも使用されて、国際的に情報が広まり、アメリカ人が合成有機化学の新開発医薬品や殺虫剤、除草剤、農薬、食品添加物、人造甘味料を徹底して敬遠する素地となりました。有機化学工業を世界的にリードしてきたアメリカが莫大な富を蓄えた代償として、多くの国民の重篤な健康被害が存在しています。ベトナム南北戦争より帰国した米国兵士の子. 枯葉剤として散布されたダイオキシン化学製剤PCDDsの 催奇毒素により両手なしで誕生. 母子、父子汚染の後遺症例として下記写真と共にホーチミン市の 戦争記念博物館に展示されている.1.ウクライナのユシチェンコ元首相がダイオキシン中毒EU、ロシアがせめぎ合うウクライナ。2000年頃より内乱が予想された騒乱が続いていました。2004年に大統領...
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長寿社会の勝ち組になるには(その26): 悪化する緑内障を細胞の内外で制御する抗酸化物質とは

1.東北大学の研究論文は抗酸化力と緑内障重症度の関係緑内障の発症・進行に酸化ストレスが関与する可能性は以前から幾つもの報告がありましたが、東北大学大学院医学系研究科眼科学分野中澤徹教授らは眼圧以外の緑内障へ影響を与える因子として、抗酸化能力に的を絞り、抗酸化力と緑内障重症度との関係を年齢、性別に調査。この研究はサイエンス誌関連のScientific Reportsに報告書(2017年8月14日)が掲載されました。「緑内障患者における抗酸化力と網膜神経節細胞数の関係:Age-and sex-dependency of the associationbetween systemic antioxidant potential and glaucomatous damage」中澤徹教授らは以下の様に述べています。「緑内障の治療として薬剤や手術によって眼圧を降下させる治療法が普及しているが、眼圧が正常の場合には効果が薄いことが問題」「日本の緑内障患者の多くは眼圧が正常範囲である正常眼圧緑内障であり、眼圧下降以外の治療法の開発が急務」「眼圧の制御が良好であっても病状が進行する緑内障患者は少なくあ...
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毒性が旨味(うまみ)となるキノコ毒素(mushroom toxin): 食用といえども食べ過ぎは危険

フランスで ジロール(girolle)と呼ばれる天然のアンズタケ(写真上:仏ナント))ヨーロッパ大陸、北米などでも人気の食用キノコ(Cantharellus cibarius)1.食用になるキノコは約300種類(写真上)初秋の華は松茸.定番は網焼き、すき焼き、土瓶蒸し (写真上)食用となる卵茸(たまごたけ:Amanita hemibapha)猛毒で知られるアマニータ属に関わらず広く食されている。(神奈川秦野産)きのこは世界に10,000種類以上は確認されているといわれますが、日本には推定2000種前後が自生し、食用になるものは約300種、市場価値がある ものは栽培種を含めて約20種です。写真下のマツタケのように栽培が困難な食用種を除き、美味しいキノコはほとんどが栽培種。栽培種のほとんどは天然と種菌が同じというだけで栽培種に同名がつけられていますが外見も味も異なるものがほとんど。天然の味覚にはかない ません。写真下左が最高級といわれる丹波産まつたけ.中国、韓国、カナダ、チベットなど輸入物が乱入する市場ではコストパフォーマンスが良いとは言えない。  全国区の天然きのこは松茸くらい。栽培種が...
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アサイー・ベリーの抗酸化作用はビルベリーを凌ぐ

アサイーナ(アサイー・ベリー)の抗酸化作用 赤紫色素は美容と長寿の最強抗酸化ポリフェノール(6) ビルベリーを凌ぐ(しのぐ)最強の抗酸化フルーツ1.アサイー(Euterpe oleraceae)とはアサイー(Euterpe oleraceae)はアマゾン川とその支流の流域や河口に分布するエウテルペ属のヤシ(椰子)。エウテルペ属は湿地を好みます。幹は細く、数本が同根で生えることがほとんど。生産地では若い幹の芯材を主食に用います。先住民はアサイー椰子の様々な部分を食材としていましたが、永年にわたり強壮強精に役立つ健康食品としても認知されていたようです。アサイー・ベリーと呼ばれる果実は熟するとフラボノイドのアントシアニンが発生し赤紫色になります。この果実部分が健康食材として米国中心に広まったのは古い話ではありませんがいまではポピュラーな飲料やジャムとして老若男女に広く愛用されています。2.健康に寄与するアサイー・ベリー(Euterpe oleraceae)の主要成分 アサ―イーに最も多いのがポリフェノールのフラボノイドと脂肪酸類。特に紫色色素のアントシアニンとオリーブオイルで知られるオレイン...
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細胞老化と癌(その5): 生命誕生と若返り、ポイントは卵胞の再生と活性化

近年の分子細胞遺伝子工学の発展は目覚ましいものがあります。生殖幹細胞系列(germline stem cells)の活動を通して成人女性の誰もが日常的に卵母細胞を生成していることが明らかになりヒトの卵巣の卵細胞生産キャパシティーは生まれた時から定められ、加齢とともに消滅するという常識がオールマイティーではなかったことが徐々に解明されつつあります。(注)この分野の研究はフランス、アメリカなど欧米が先進国。医学分野で使用される翻訳日本語は、わかりにくい翻訳が多いためこの記事では原語を併記しています。訳語では理解できない方は言語検索をしてください。1. 化粧品、整形手術による若返りは短命2016年の米国民はアンチエージングのために約3,500億ドル強(約4兆円弱)を使ったという数字があります。主として肌の衰えに対してですが、米国民のどれだけが皮膚細胞に関して知識があるのでしょうか?加齢とともに増えていく皺などの、見た目の老化対策に如何に多額のお金と時間を無駄に使っているか。何人の人が隠された内部で起きている老化原因を徹底的に調べている(scrutinize)でしょうか。米国の消費者向け美容と...
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0-157の集団感染が構造的に発生するアメリカに学ぶ

食牛王国の米国では構造的にO157集団感染が発生しています。1998年から2015年までの全米統計では発生件数19,119件。感染者総数(入院、通院で陽性反応が出た患者のみ)373,531名。入院数14,681名。死者337名。最近は予防策が功を奏し、死者は稀になりましたが1982 年のハンバーガー事件以来、関係者のこれまでの道は険しいものでした。パッケージ・サラダが急増している日本は米国のこれまでのケースから学ぶ必要があるでしょう。1. 予防医学が遅れている日本人の衛生思想日本は島国よる地の利で感染症の集団発生が少ない国ですが海外の観光客が短期間に4倍弱ともなった昨今は危険度が急騰しています。.予防知識と体制が観光日本時代にマッチして進化していませんから最近の0-157発生事件では幼児の死者が出てから騒ぎが拡大。惣菜店、監督省庁、マスコミなどの議論からは日本人の衛生知識、衛生思想が先進国とは思えないレベルであることを再認識させられました。感染症は後遺症が怖いことを認識すべきでしょう。特に幼児、子供は腎臓、肝臓や脳神経の慢性疾患や悪性腫瘍に悩まされるケースが珍しくありません。10年前に...
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2007年に顕在化した牛乳汚染のヨーネ病は難病のクローン病? 平塚市で雪印の農協牛乳、メグミルク学給62万本を回収

1. ヨーネ病感染牛の牛乳が関東圏に流通神奈川県平塚市でヨーネ病の疑いのある牛からの牛乳が関東圏の学校給食やスーパーに供給されていた事件(62万本を回収)が2007年10月下旬に発生しました。福島県郡山で10月上旬に発生したブルセラ病(170万本を回収)に続き、10月だけで大規模な牛乳汚染疑いが2件発生したことになります。ヨーネ病(Johne's disease)は細菌が確認されてから100年以上経ちますが、相変わらず世界の酪農家を悩ます消化器系家畜疾病の一つで、畜産王国の米国では70万頭以上の牛が感染しているとも言われます。乳牛が痩せて、乳が出なくなり、死亡しますから、酪農家の経済的損失は非常に大きいものがあります。日本の酪農は規模が微々たるために、ヨーネ病の知名度は無いに等しいのですが、近年は治療が難しいクローン病(慢性腸潰瘍)との関連が疑われて一般人にも関心が高くなっています。日本のヨーネ病感染牛は1000頭以上が報告され(2004年)、珍しい疾病ではないだけに人獣共通感染症(zoonotic)であるならば重大な関心を持つ必要があります。2. 給食で大半が消費された汚染疑いの牛乳...
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長寿社会の勝ち組となるには(その17): トリプトファンによる好酸球増多筋痛症候群(EMS)事件 合成必須アミノ酸の安全性
トリプトファンによる好酸球増多筋痛症候群(EMS)事件 合成必須アミノ酸の安全性

好酸球増加筋肉痛症候群(EosinophiliaMyalgia Syndrome:EMS)1990年代に発生した必須アミノ酸のL-トリプトファン・サプリメントによる好酸球増多筋痛症候群(EMS)発症は、日本企業が2,000億円を超えるとも言われる賠償金を支払った大事件でした。合成アミノ酸による食品やサプリメントが10年来のブームともなっている現在、その事件を思い起こし、学ぶことは健康長寿の勝ち組になるには必須の知恵。この事件は必要悪として合成アミノ酸を大量摂取するプロスポーツ選手や芸能人の真似をする危険性を示唆しています。このコラムでは、この健康障害事件発生当時に厚生省(厚生労働省)で事件を担当され、現在日本食品衛生学会会長を務められる米谷民雄(まいたに たみお)博士の回顧記録(2009年:食品衛生学雑誌)をベースに、事件をダイジェストで紹介しています。米谷博士は京都大学薬学部で食品衛生学、食品化学、分析化学などを学び、厚生労働省では残留農薬などによる食品の汚染についての調査や、食品に含まれる金属について化学形の分析をテーマにされていました。「必須アミノ酸製品等による健康影響に関する調...
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記憶に残る2016年の10大健康関連ニュース

昨年(2016年)の主要健康情報を並べてみると、特に珍しいものが無くここ数年は同様な情報が右肩上がりに増えています。情報の半数は医療、食品関連企業の消費者を忘れた金権体質が背景。短期的な毒性が無ければ安全とばかり、副作用や将来の健康障害を無視して利益を最優先。偽装、詐称事件が続出する飲食産業界、食品製造、販売業界の変わらぬ体質。摘発、警告が続けられていますが、先進国に較べれば偽称、詐称をあえて誤認と呼ぶ、行政当局の歯がゆい寛容さが目立ちます。2017年も消費者が賢く行動しない限りこのトレンドが続きます。1.大隅良典博士にノーベル生理学医学賞研究が細胞内蛋白質リサイクル機能の糸口であることを認識し、これからが時間のかかる解明研究の重要さを説いている博士。基礎医学研究者の資金不足を憂い、ノーベル賞賞金で基金を作る博士。本来の学者が持つ志の高さに、多くの人が感銘を受けたことでしょう。2.ロシア・アスリートのドーピング疑惑2011年から2015年までで延べ1,000人以上のトップアスリートが関与。2014年にドイツがロシア政府の関与を指摘。2016年国際反ドーピング機構(WADA)により国ぐる...
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青海湖から始まる鳥インフルエンザ :世界の新型インフルエンザ発生源か

鳥インフルエンザ大流行には新型インフルエンザ発生の危険性12月後半(2016年)になり中国では鳥インフルエンザが急拡大しており河南省では2,000万羽の殺傷処理が報告されています。これは中国で飼育されている鶏の12%にもあたるといわれます。今年(2016年)はかなり規模が大きいようで、韓国でも大ブレイク。日本にも感染が拡がりつつあり、九州各地、新潟県など複数の感染地で数十万羽規模の殺処分が始まっています。いつもながら中国が発生源、韓国に広まったといわれます。中国、ベトナムの鶏はワクチンを施している業者が多いので要注意。秘密に処分された病死鶏が流通する恐れもあり外食も危険。お正月のアジア旅行では家禽市場や鶏、鴨、アヒルなど家禽の解体処理現場は避けるべきでしょう。鳥インフルエンザ流行中はこのような解体現場に近づかないことが賢明クアラトレンガヌー(マレーシア)1. 高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)型の始まり2004年に大流行した高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)は香港、ヴェトナム、タイ、カンボジア、インドネシア、中国などから、ラオス、パキスタンまで飛び火し、韓国、日本などを含めて感染...
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ボトックス美容のすべて: 皺のばし美容のボツリヌス菌毒素の長期間使用は安全か

朴大統領が公務中に施術したと噂され、韓国の美容整形過熱が相変わらず話題ですが人口当たりの施術数は日本も負けてはいません。アメリカ、フランス、ブラジル、イタリアなどとともにトップ10の一角を占めます。最新データはありませんが施術総数では5年くらい前は日本が韓国を凌いでトップ5くらいに位置していました。上記のデータは整形手術数であってプチ整形といわれるボトックス注射は集計外。顔の美容整形は6割以上がボトックスなどポツリヌス毒素系注射薬が占め、最近はプチを加えれば中国、韓国、台湾などアジアの美容整形総数が欧米をはるかに超えていると推測できます。1.誇大宣伝で消費者を煽る(あおる)悪徳クリニック近年のボトックス世界市場は約25億ドル/年(約2,700億円)世界の平均的な施術料は1回340ドル(約37,000円)利用者の平均年齢は40-59才くらい。利用者は年間で医療、美容を合わせて延べ20-30万人といわれます。美容目的のボトックスは複数回の利用者がほとんどで、統計が信用できない中国がありますから利用者実数は不明。ボトックスは副作用を無視できない毒素に関わらず、美容関連クリニックの宣伝文言は驚...
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無機ヒ素有害性の継世代影響:豊洲新市場予定地のヒ素汚染

築地市場の移転と東京オリンピック施設建設が首都圏住民最大の関心ごと。利権に群がった関係者によってとんでもなく膨れ上がった予算もさることながら、豊洲市場ではヒ素、ベンゼン、水銀などによる食の安全崩壊が注目されています。海産物に多いヒ素は、特に海藻や大型魚類に蓄積されます。魚類の好きな中国人(沿海部)、韓国人、日本人のヒ素(砒素)摂取量は世界のビッグスリー。環境汚染に関心の薄かった70年代頃は欧米人に比べ5-10倍以上の摂取量、2013年7月現在でも欧米人の2倍は摂食しているといわれます。魚介類は漁獲海域の選択が必須.海洋生物は陸上生物に較べ、最高1000倍くらいの砒素を含有するといわれます.特に注意すべきはマグロなど大型魚類とカレイ、ひらめ類(plaice)など底魚.有害物質濃度の高い産地を避け、産地の厳選が必須です.1.2000年代初期に指摘されたヒジキに含有するヒ素の危険性豊洲市場地下室水たまりより検出され話題となっている発がん物質の内ヒ素(Arsenic and arsenic compounds)とベンゼン(benzene)は奇しくも2000年代初めの同じ頃に欧米で学者により食品...
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βアミロイド除去抗体アデュカヌマブ(Aducanumab)は 認知症の救世主?

世界には推定4,680万人のアルツハイマー認知症に代表される脳神経機能が冒された患者がいるそうです。認知症、パーキンソン病など神経細胞障害は未明な点が多いのが現状。脳神経細胞が死滅していく過程を探るのは難しい課題ですが、医学界の挑戦は続いています。最近10年は認知症治療新薬が新たに承認されることもありませんが2016年9月1日発行の「ネイチャー誌:Nature」に希望を持つことが出来そうな論文が発表され、関係者の注目を浴びています。スイス大学(University of Zurich)中心の研究者らが発表したものですが、主題は「Antibody reduces harmful brain amyloid plaques in Alzheimer's patients」(アルツハイマー患者の脳に沈着した毒性βアミロイドの塊が抗体で減少された)抗体とは合成された単一純粋抗体(*モノクローナル抗体)を指します。βアミロイドはアルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease)の主原因として知られたタンパク質。沈着が続くと脳細胞を死滅させることが知られています。この内容はすでに昨年...
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脳神経を冒す水銀入り美白、アンチエージング化粧品

夏は肌が気になる季節。薄着と強い紫外線により皮膚へのダメージが最も大きいシーズンですから対策が必要ですが、ケアのつもりで逆効果になることが珍しくありません。化粧に重要なのは皮膚を傷めないクリーム、殺菌石鹸、ローションなどを使用することです。正統派化粧品での肌の手入れでは物足りず、新たな化粧品探しに苦労している人が選ぶのがブラックマーケットの化粧品。1.水銀入り違法化粧品の蔓延ここ数年の米国ではブラックマーケットと知りつつ、わき道をあえて選ぶ人が増え、深刻な健康トラブルが多発しているそうです。美白、アンチエージングを謳う水銀(mercury)入り化粧品。数年前に日本でも中国製水銀入り美白化粧品が問題となりニュースが飛び交いましたが米国食品医薬品局(FDA:the U.S. Food and Drug Administration)も2012年にその危険性を警告しています。FDAはその後も調査を続けていますが、幾多のトラブルを分析して判明したことは非常に深刻な状況が増えている実態でした。水銀(メチル水銀)は大型魚類など水産物経由での体内蓄積量が多いために、違法化粧品経由が加わると危険水準が...
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長寿社会の勝ち組となるには(その10) 大豆ゲ二ステインの功罪 大豆を過剰摂食する危険性

煮ものや、味噌作りで長時間大豆を煮たことがある人は上部に吹き出てくる灰汁(あく:大豆は白く密度の高い泡)がいかに大量かをご存知でしょう。繰り返し除去しなければならない灰汁の多さは尋常でありませんがそれこそ大豆が他の豆に較べ、優れた健康増進機能を持つと同時に調理方法、摂食量を誤ると凶器にもなる証。医薬品の有害性(副作用)に慣れてしまっている消費者にはサプリメントがまずは安全性を第一に設計するということに無関心な人がいます。一般的には医薬品の副作用を避けたいために保険適用の無い高価な天然原料のサプリメントを選んでいるはずですが、食品とはいえ即効性を求めて医薬品のように大量の有効物質を摂取するのは危険です。わずかな救いは天然原料の多くには毒性を緩和する拮抗物質が含まれていることですが、副作用はじわじわと忍び寄るかのように何十年後かにも発症してきますから厄介です。1.大豆が持つ物質の功罪10数年前の米国では大豆製品がフィーバー。女性の更年期障害の軽減、骨粗鬆症予防、骨密度上昇、乳ガン予防などに著効を示すといわれ、様々な大豆製品が争うように出現。豆乳を利用したお菓子や大豆ハンバーグなどまでが作ら...