インフルエンザウィルス変異の常識は変化します :リアソータントウィルスとは
1.リアソータントウィルス(reassortant viruses)とはリアソータントウィルスと呼ばれるのは、哺乳類の体内に複数の型のウィルスが入り、合体して混血になることを指します。インフルエンザウィルス球形表面のスパイク(突起)群にある、二つの赤血球凝集素ヘマグルチニン(hemagglutinin:HA) とノイラミニダーゼ(neuraminidase:NA)の双方か、どちらかが変異を起こして、サブタイプ(例H5からH9、N1からN2)が変わっているケース。*ウィルスタイプ表示例:A型スペイン風邪 A(H1N1)、A型香港風邪 A(H3N1)鳥インフルエンザウィルスの場合は(永らく)人間に感染しないとされていました。いつの頃からかヒトに直接感染するだろうと疑われ始めましたが、それは鳥感染ウィルスと人間感染ウィルスの双方のウィルスに感染する豚がウィルスをリアソータントさせる元凶となっているのではないか、といわれるようになりました。パンデミック(大流行)が恐れられるのは、このようにサブタイプが変異する場合で、原因不明な場合は、シフトと呼んで警戒しています。ドリフト(細かな株の変異)と...