アジアのヤシ食文化(1): アサイーの近縁クジャクヤシ(孔雀椰子)は強精強壮の生薬
日本人がイメージするアジアのヤシといえばココと通称される食用椰子の大きな実。 ところがアジアのヤシ類は小さな実が房状に鈴なりなるのがほとんどで、ココヤシは珍しい部類。 その成分は脂肪酸が主でミネラルは鉄分、カルシウムなど。 食用の品種はごく限られますが、メジャーはココヤシとアブラヤシ。 マイナーですが健康食品、代替医療として注目されるのがクジャクヤシとアサイーヤシ。 中世から嗜好品となっているのが幻覚作用を持つといわれるビンロウ。 最近の注目度ナンバーワンが細々と澱粉を利用されていたサゴヤシです。 ヤシ類は熱帯地方を中心に2,500種以上あるといわれていますが、 耐寒性のあるカンノンチク(観音竹:Rhapis excelsa)、シュロチク(棕櫚竹:Rhapis humilis)、 トウ(籐:Calameae :rattan)もヤシ科(Arecaceae)。 日本の温帯地域でも食用ばかりでなく、身近にたくさんの種類や交雑種を観ることができます。 1.クジャクヤシ(Caryota urens L, Arecaceae) クジャクヤシ(Caryota urens L, Arecaceae)(...