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ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十九話:「ロシアに領土返還の意志はなし」

このところ、岸田外相がロシアを訪ねラブロフ外相と会談したり、 来る国連総会で安倍首相がプーチン大統領と会談して大統領の年内訪日を希う 段取りを進めるなど、日露平和条約締結へ向けた北方領土返還交渉を急ぐかの動きが 盛んですが、このタイミングは極めてまずいと考えます。 第一に、ロシア側の動きは、北方領土での新型経済特区開発計画を進めており、 メドベージェフ首相がつい先月にも択捉島を訪れるなど、度重なる暴挙を 繰り替えしたばかりであり、むしろクリミア半島の一方的な併合と ウクライナ東部地区親露派への軍事支援続行、シリア支援などは、明らかに 「国際秩序に対する挑戦姿勢」の発露と見るべきで、オバマ弱腰外交に付け入る 戦略の一環であり、力の行使を強めている習中国と歩調を合わせた “新たなる東西冷戦”の勃発と捉えるべきなのです。   第二に、ロシア側の北方領土問題に対する政府高官の諸発言からして、 不法占拠の認識など皆無であり、むしろ歴史を捻じ曲げるような「解決済み」とか 「大戦の結果手にしたもの」と強調する一方で、最近の国営通信社の発表によれば、 この地に新型地対空ミサイルを配備したとのことで、軍...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十八話:「国際広報の強化には、政官民一体化が肝要」

日本がこれまでのような屈辱的外交を継続し、国連の戦敗国に留まらされている限り、 史実上戦勝国でもなかったのにも拘わらず、現中国や韓国が米欧戦勝国を 抱き込み嵩にかかって、“日本を貶める”国際広報戦を挑み続けております。 同じ戦敗国でありながら、ドイツやイタリアは、既にその立場から早々と脱却し、 EUの盟主として、あるいはG7首脳国として国際舞台で堂々と戦勝国に 引けを取らない主張を発信しているのを目にする毎に、 彼我の違いに愕然とさせられる次第です。 国連と言えば、日本は米国に次ぐ世界第二位の高額分担金を負担していながら、 日本の6分の1しか負担していない韓国や、世界第二位の経済力を誇る中国が 日本の半分にも満たない少額しか課せられていないに拘わらず、声高に我が国を 誹謗中傷する捏造史を発信し続けていることに大いなる疑問を感じますとともに、 せめて負担額の大きさに見合った日本の主張を国連に向けて 発揮すべきではないのかと思います。   我が国史家の論証に留まらず、戦勝国側の主要な戦史(特に米国の大調査IWG報告書)を ひも解いても、従軍慰安婦の強制連行や南京事件は史実ではなかったにも拘...
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第四十七話:歴史に踊らされるな:脚色されない正史はない

古今東西を問わず、「脚色されない正史はない」と言われるように、歴史に完璧性を求めることは 略不可能なことと思っていた方が良さそうです。 我が国の歴史を紐解くにしても、「記紀」をはじめ、「平家物語」にせよ「源平盛衰記」にせよ、 或いは又、「太閤記」であれ、「徳川実紀」であれ、時の体制側が表そうが、 後世の史家や文筆家が幾多の資料に基づいて史実に迫ろうと努力しようが、 興味本位の物語であっても、所詮正邪・善悪・真偽に編者の視座が見え隠れするのは、 不可避の現象ではないでしょうか。幕末史においても、討幕派から見るか、佐幕の側に立つかで、 観点はかなり入れ替わってしまいます。   国内でさえもこんな具合ですから、外国が絡むと、それこそ180度の食い違い、 すなわち正邪の逆転が起こり得るのは、自明の理と言うものでしょう。 因みに米国の命名による「太平洋戦争史」の場合ですと、GHQが主導した、 軍国日本悪玉論と、アジアへの白人植民地侵略の排除と人種平等の実現を目指した自衛戦で あったとする我が国命名の「大東亜戦争史」では、勝敗は別としても、 戦争目的の是非論は反転します。 特に、ここ20年来、中国...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十六話:「安倍首相の訪米と議会演説の効果」 14回にも及ぶ総立ちの大喝采

20世紀末期の東西冷戦の終結を境にして、21世紀型の新型国際秩序は、19世紀型の軍事力と言う ハードパワーを前面にぶつけ合うことなく、経済や文化交流等を通じたソフトパワーで包み込んだ 国家総合力を背景に、対話や関与で国際紛争を解決するという、やや楽観的と言うか、曖昧模糊とした 政治論が席巻して、その主体が米欧を中心とした自由経済先進諸国であり、 日本もその仲間に取り込まれてきました。ところが、ここへ来て、欧米の経済減退や内政コスト増を カバーするための防衛費削減の流れが相次いだ一方で、BRICSブームで経済の活性化を得た 「東=旧共産圏」陣営の大国・ロシアと中国は、軍事費を急増させると共に、米欧日の弱腰外交を 見据えた上で、時代の流れを逆流させる19世紀型の「力で国際秩序を変えようとする脅威の 地政学」戦略を実行するに至ったのが現状です。特にオバマ政権による内政破たん、 「世界の警察官をやめる」との無益な発言と中東外交の失敗が、米国のパワーを劣化させ、 一方でEU・ユーロ経済の失墜とNATO軍事力の弱化が、中国とロシアを殊更増長させる主な要因と なったことは現実でしょう。 現に、クリミ...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十五話:「西進」の野望潰え黄昏迎えた 「パックス・アメリカーナ」: 日本が学ぶべきは米の隣国カナダにあり

■黄昏の根は深い 今 般の安倍首相による米国訪問、オバマ大統領との首脳会談、そして上下両院でのスピーチが、 日米の絆を一層強めるという大きな成果を上げ、少なくとも安保に 関しては、二歩も三歩も前進できたこと、 さらにTPPの合意に向けた追い込みでも進展がみられたことは、日本にとっては明るいニュースとして 捉えられると 思います。 しかしながら、オバマ政権の内外政における数々の躓きは任期を1年半残して”死に体化”している事態から、 当面のアメリカがこと経済に関して往 年の輝きを喪失してしまったことから、 頼り甲斐のなさを認めざるを得ないでしょう。 残された課題は余りにも重く、今後の歳出削減と為替および金利政策 を含む財政金融政策の手詰まり、 更なる雇用の質の改善など、経済政策運営への不信感が、米景気を不透明にしているようです。 パックスアメリカーナの「た そがれ」は、意外や、根が深いのではないかと思われます。 少なくとも、オバマ後の思い切った転進が不可避となっており、中国がパックスの称号を得ること は 有り得ないし、あってはいけないので、どうしても、パックスアメリカーナの再興が急がれます...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十四話:日本企業に求められる挑戦型「ユニークアニマル社長」 前例踏襲のサラリーマン社長はもう要らない

■日本型「垂直統合」だけでは「水平分業」にかなわない 日本人の同質性というか没個性的な思考と行動、すなわち横並び精神は、戦後復興から 経済成長期までは素晴らしく機能しました。 しかし、昨今のグローバル経 済時代にはそれが逆効果を生んでおり、成長の芽を摘んでしまっているどころか、 その間隙をうまく突いてきたアップルやサムソン、シーメンス、GE、ワーゲ ン、ホンハイなど グローバル企業のセグメント戦略に翻弄されてしまったと見受けられます。 要するに、商品の差別化に必須の「マーケティング・セグメンテーション(市場・顧客層対応)」の失策と、 競争力失墜の主要因となっている自前主義・自系列 完結型の大量生産指向、 いわゆる「垂直統合」にこだわるあまり、現代の海外有力企業には常識とされる「水平分業」を活用した コスト競争に敗れてしまったわ けです。その結果、中途半端な一律的価格戦略の犯す致命的打撃を 被ってしまったのです。 「Pricing(価格設定)」と「Promotion(販売促進)」という<2P:マーケティングの市場戦略対応にしめる 二大施策>の失敗によって、独 創性と高付加価値が約束してく...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十三話: 「息切れ中国で進む空洞化、沈む大船から鼠が逃げ出すがごとく…」 超有望インド洋〝Aの字型〟経済圏に注目

■「ポスト中国」の一番手は? 21世紀を迎えてから、世界経済は中国の驚異的な経済膨張に引っ張られてきましたが、 その中国に息切れの様相が表れてすでに久しくなっています。<労賃の急上昇を始め、 過剰投資の金利負担等も絡み>競争力低下と産業空洞化、経済格差、既得権益の肥大化と 腐敗、不動産バブル、<過剰在庫>環境問題、少子化政策のツケから若年労働者不足…と 深刻な問題が続々と露呈、かの国の<高度成長期は着実に終焉したと、言ってもよさそうです。 しかも、国家資本主義の弊害と資本主義経済の未熟な仕組みに金する統計処理の誤謬が表出して、 中央政府の指令を受けた数字を必ず上回って報告する地方経済の数字には、上げ底どころか、 マヤカシが積みあがって、実際の経済成長率は、政府発表数値の半分以下だろうと言うのが、 中国通の定評ですから、このところの実質成長率は3%内外と見ておくのが妥当と思われます。> 「ポスト中国」の一番手として、人口でも引けを取らないインドを上げる識者は多いようですが、 そうした一点集中論では、グローバル経済の新胎動を見逃してしまう恐れがあります。 中国経済圏を支えてきたのが、<日本...
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第四十二話:「中国主導AIIBの問題点を考察する」

習近平政権の狙いは、数々の主席発言を要約すれば“世界帝国建設をめざし、 アジアへの米国関与を排除したい”ことにあり、「アジアインフラ投資銀行=AIIB」設立の趣意も その路線上にあることは否定できません。 中国は、一方でアジア開銀の総裁を長年求めて得られず 、IMF特別引き出し権SDRを巡って、活用拡大を提唱するも採用されず、米国主導の国際金融界への 不満を募らせてきましたので、その面当てもあるのかも知れません。元来、国際金融機関としては、 世銀(グループに国債開発協会や金融公社を含む)、アジア開銀(ADB)、欧州復興開銀、 アフリカ開銀、米州開銀とか、多国間の北欧開銀、OPEC機 関、イスラム開銀、国際農業開発基金等や、 準地域的金融機関として、アンデス、中米、カリブ、東西アフリカ等もあって、世界的環境配慮や 公平性にも配慮 し、総務会、理事会を通じ、民主的な運用を図っております。 中でもアジア開銀は67ヶ国の加盟を得て、高所得開発途上国への融資「通常資本財源」と 低所得 向けに緩和条件付き融資「特別基金」という財源を備え、加盟国からの出資金、準備金 、民間資本借入金で運用しています...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十〇話:「中東経済と政変・核拡散の対応策」

中東とは欧州側から名付けられた名称で、同じく極東と呼ばれる日本からこの地を見れば、 西アジア・北アフリカと言うべき地域のことです。 四大文明 発祥地のメソポタミアとエジプトを含む古代文化・文明の中核地であった訳で、 数学、幾何学、天文学などの学術文化に優れていた他、鉄器や陶器、織物などの 産業も発達しており、 ササン朝ペルシャを経て、オスマン帝国のピークに至る中世までは、シルクロードという商物流の 要まで抑えて、世界リーダーの過半を占 める栄華を誇っていました。 しかしながら、砂漠化・自然環境の悪化もあり、イスラム教と科学技術革新・近代化との アンマッチングもあったのか、近 世の産業革命への立ち遅れにより、第一次大戦後は英仏中心の 植民地化を余儀なくされ、その後第二次大戦後は諸国の独立こそ勝ち得たものの、 折角の虎の子で あるエネルギー資源に恵まれながら、大半の地域における戦乱を含めた 深刻な政情不安が絶えず、昔日の面影を無くしてしまった現今を嘆かわしく思う次第で す。 特に英仏が手を引いた60年代終盤以降は、これに代わった米国が政治・経済・軍事面において、 中東の安保を担って来たので...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

第四十一話:「震災4年 危機管理最大の課題は「首都機能二分」 関西こそふさわしい、電力周波数も西の60ヘルツに統一を

■鴨長明「天災論」と日蓮「人災論」 東日本大震災から4年がたちました。いまだ復興が進まない被災地と被災者が受けた心身のダメージの 大きさを伝える報道を見て、胸が締め付けられる思いです。震災発生当時、宗教学者の山折哲雄氏が 「大災害に向き合う日本人の心象」と題して興味深い論を展開されておられたのを思い出しました。 ここで改めてその要旨を紹介したいと思います。 題して「鴨長明の方丈記の天災論と日蓮の立正安国論の人災論―生き方と表裏一体の議論」です。 「まず仏道に心を寄せるだけの鴨長明の簡素な草庵の世界こそ、人生の全て、宇宙の中心であった。 世間を騒がす時代の動き、人事の葛藤はすべて変化して止まない不確かなもので、 大自然の脅威(1185年京都大地震)は天災以外の何ものでもなかった」 「対する日蓮は街頭に出て辻説法を行い、政治を容赦なく批判し、法華経不信こそ社会不安や 自然災害を起こす要因であると主張。国土を襲った地震(1257年鎌倉大地震)や台風、洪水という 相次ぐ被災こそ、内乱と外敵進入(後の蒙古襲来)による危機の予兆だと警告を発した人災論であった」 「鴨長明は自然に反逆することなく、風...
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第三十九話:「不条理な歴史戦にどう立ち向かうのか・ 中韓問題はアメリカ問題でもある」

戦後70年を迎えて、中韓両国がアメリカを巻き込んで日本を貶め脅す歴史戦が益々過激化してきました。戦後70年と言っても、彼らの反日プロパガンダは35年ほど前から始まったもので「軍国日本の悪逆性」と言う“虚妄の歴史”を世界へ向けて発信し続けてきたことに対し、朝日新聞に代表される捏造記事や左派人権派の学者・法曹界までが、これに加担した一方で、日本の細川・村山首相や河野官房長官らが、史実に悖る自虐的発言を繰り返し、外務省も中韓米や国連に対して正鵠を得た意見表明を出さないばかりか、危機感を欠く弱腰対応に打ち過ぎ、禍根を断つ努力をしなかったことが今日の事態へ繋がっています。このまま、中韓の仕掛けた虚妄の歴史を一人歩きさせてしまっては、日本国と日本人が、世界中から未来永劫に誤解され、我々の子々孫々に“屈辱を負わせ続けてしまう”ことが危惧されます。なんとしても、不当な濡れ衣を晴らし、あらぬ恥をそそぐため、不条理な歴史戦に一刻も早く終止符を打つべきであると考える次第です。   今般、安倍首相が「21世紀構想懇談会」と称する各界有識者チームによるアドバイサリーボードを立ち上げました。但し、報道によると今夏...
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第三十八話:「世界最大の〝格差〟で歪む中国、マイナーがメジャーに代わる米国…」 パラダイムシフトに日本は〝和魂外才〟で

■断続的かつ革命的に変化する定説 科学哲学者トーマス・クーンが唱えた「パラダイムシフト」とは「科学の歴史は累積的なものではなく、断続的に革命的に変化し、その時代や分野において支配的規範となるモノの見方や定説が大きく転換すること」を意味した用語で、元来は科学史上の概念でした。 それがやがて、社会経済やビジネスなどに登場した「イノベーション」という言葉をはじめ、概念の拡大活用が常態化し、ハイエクやフリードマンの自由経済主義か、ケインズの裁量経済主義といった政策論議から、小さな政府を保守するのか、社会主義的な大きな政府による革新政治かと言った体制論にまで及んできました。アラブ世界での国家体制の変転劇や、イスラム宗教における原理主義と世俗主義・修正主義の抗争とか、文化芸術面における古典派か現代派かに至るまで、政治・経済社会・宗教文化のあらゆる分野に拡散してしまった感があります。 ここ数十年のアメリカ大統領をみても、アメリカにおける昔日のマイノリティーが今やマジョリティーに変わっていることがわかります。永らく続いてきた「男性のWASP(ホワイト・アングロ・サクソン・プロテスタント)で初婚妻帯者し...
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第三十七話:「行き過ぎたグローバル化が分裂と対立の世界リスクを招いている」201

パリの週刊誌がムハンマドの風刺画を掲載したことでアルカイーダ系テロ軍団の襲撃を受け死傷者を出すに至り、「表現の自由」と公序良俗の論議が世界に拡散していたところ、降って湧いたようにイスラム教スンニ派過激組織による日本人人質事件が持ち上がりました。 特に日本人同胞への残忍・無慈悲な行為は許しがたき蛮行であり、国際的連携によるテロリズム対策に歩調をそろえるのは勿論のことながら、日本国並びに日本人の危機対応戦略を早急に確立し、更なる事件に巻き込まれること無き様に講じておかねばなりません。 しかも現在の国際テロ情勢は、ひところとは全く様変わりしており、今や無差別殺人を繰り返す宗教テロはグローバル化していて、中東だけの問題ではなくなりつつあることも自覚しておく必要があるのです。   そもそも、イスラム過激派の拡散はオバマ中東外交の中途半端なフォローが生んだ失政によるというのが大方の見解で、カダフィ・リビア政権打倒後の地上介入放棄、続くシリア介在でも同じミス(空爆のみに頼り、地上作戦回避)を繰り返した結果、アルカイーダ系のシリア・イラク北域における強権支配を阻止できなかったことに起因すると言われてい...
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第三十六話:「水素エネルギーを考える」

アメリカの知人ジャーナリストからの情報によると、 目下開催中の「デトロイト国際自動車ショー」では、ハイブリッドや軽量化による 燃費性能を打ち出したもの、ポルシェ、アウディ、レクサスなどの スーパーカー・スポーツカーなど高級機能で勝負する車などに加えて、 トヨタ・ホンダのFCV燃料電池車と米国ベンチャー・テスラのEV電気自動車に 代表される“エコーカーの主導権争い”が話題を呼んでいるようです。 中でも、昨年末の「ミライ」発表時に、北米トヨタのレンツCEOが「EVは充電に 長時間を要し(1時間内外と言われる)も要し、 走行距離も短かすぎる(テスラ発表では300KM)のに対し、 FCVは僅か3分の充電で600KMまで走れる。」と豪語したのを受けて、 今般のショーの記者会見で、テスラのマスクCEOが「水素の燃料自動車は 極めて馬鹿げている。水素の安全管理と貯蔵の難解さは問題だ。」 と物議を醸す発言をしたそうです。 20~50年も先を睨んだ世界的環境規制対応合戦の火ぶたが切られたと言えますが、 主として日本勢の水素自動車対欧米勢の電気自動車の性能、コストの 改善競争に加えて、今後のPR論戦も激化...
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第三十五話:「戦後70年でなく、開国160年、日本1300年の歴史を語れ」

今年は第二次大戦終結後70年というので、特に中国とロシアが戦勝記念行事を企画し、 国際広報を強化していることが目立っています。 中でも、習政権は韓国を抱き込み、アメリカの左派マスコミや政治家と議会に プロパガンダを仕掛け、国連をも巻き込んで、我が国を貶める歴史戦を 強化して来るものと見受けられます。 同じ戦敗国でも、戦後の経済復興を早々と成し遂げ、いち早く国際檜舞台へ 伸上った日独両国ですが、外交上手なドイツは早々とナチス問題にケリを付けたのに 対して、外交下手、国際広報の失策を続けた日本が、集中的に 糾弾の的にされてしまって居ります。中でも、中国は南京事件を、 韓国は従軍慰安婦問題を中心に、史実の裏付けなき捏造文書や誇大な宣伝広報と、 主として米国の政治家向けロビー活動を含め、世界のメディアへ向けて、 いずれも“虚像化した軍国日本の悪行”を、これでもか、これでもかと垂れ流し続けています。 ご存じのように、米国には太平洋戦争終末期、“非戦闘員の殺傷を禁ずる 国際法に反して”、広島・長崎への原爆投下や東京・大阪他の市街地を 無差別に絨毯爆撃したことで、合算すると乳幼児を含む民間日本人百万...