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しらす・さぶろうの日本人がんばれ!観光立国編

しらす・さぶろうの日本人がんばれ!観光立国編

第五十六話:大手ホテル、デパートの偽装、詐称食材事件は国の恥

本物の国産黒毛和牛のヒレ肉.調理後の成型肉切り口は見たことがないが、素人には判別できないくらいになるのだろう夏ごろより中国人観光客が増え、平均20万円も使ってくれる上客と喜んでいる観光関連産業。危険な食品の多い中国から離れて、安全な日本の食事と買い物を満喫していることだろう、というのがこれまでの認識。その信用、信頼が大手ホテル、デパートの永年の偽装と詐欺行為発覚で根底から覆されている。食材業、食品加工業、外食産業の偽装蔓延は日本人として恥ずかしい限り。来日客の目標2500万人。和食文化の世界遺産登録などと騒ぐのも空しい。これまでも三重の赤福の売れ残り包替えによる生産日偽装、大阪の超高級といわれた割烹料亭吉兆の食材偽装や「残飯の使い回し」北海道ミートホープの偽牛肉。近江牛の業界団体幹部が絡んだ偽装ブランド肉。袋まで印刷していた新潟の大手コメ問屋の偽コシヒカリ。イオンを騙した(?)コメ問屋の偽国産米。大小、数多い業者によるウナギ、しいたけ、タケノコ、鰹節、塩などの産地偽装。実例羅列にはページが足りなくなるほど、食の業界の腐敗は根が深い。 悪の根源の一つには国防に名を借りた輸入食材への高率関...
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第五十五話:公有地での独占的観光事業の欠点:スタジオ・ジブリ

スタジオジブリが占有する三鷹の森(都有地) 年間700万人くらいで永らく低迷していた来日観光客が今年になって増加。2500万人の目標にはほど遠いが、ひとまずは2000万人の大台乗せが予想されている。ビザ条件の緩和、円安が来日外国人増に貢献といわれるが、観光立国が出来るほどの条件が整備されたわけではありません。 最も大きなターゲットとなるべき中国の観光客は総出国者4000万人のうち来日が100万人程度(2013年)。政治問題ばかりがネックではないでしょう。たびたび取り上げてきましたが観光立国に重要な要素である宿泊、鉄道運賃、有料道路、ガソリン税、光熱費が国際的には信じられない高料金。先進国ではおそらくナンバーワン。加えて、観光インフラの一つともいえる様々な公共性の強いエンターテインメント施設の殿様商売。公共事業や公有財産を使用している公共性を持つべき私企業の独占事業は、幅広い所得層に対応した、公平で良質なサービスを提供するのが当然。一部の富裕層だけを対象にするものではありません。昨年のスカイツリーの高額入場料を筆頭に、数十万円といわれるJRの超豪華列車運行。サービス精神どころか独占の利を...
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第五十〇話:「驚くべき東京スカイツリーの高額入場料」

(写真上)クアラルンプール(マレーシア)のKLタワー421m(Menara Kuala Lumpur:展望台282m:1996年完成).何故かいきなりの大幅値上げで欧米人に評判が悪いが、それでも入場料は1200円くらい。ランドマークのペトロナス・タワー(452m)の展望台(下記に写真)は160mだが無料。街の展望ならばこれで十分.東京スカイツリーが来週の22日(2012年5月)に開業する。経済効果も高く、政治、経済に閉塞感を感じている都民や観光客に明るい話題として待望の施設。どこの国でも市街を展望できる高所は観光客の人気スポット。ところが驚いたのは展望塔への入場料。聞いて驚かなかった人はいるのだろうか。一時間かからない電波塔見学が一人3500円。高齢者や家族割引は無い。家族四人で入場料金は1万円を超える。世界一といっても過言でない高い交通費を加え、水族館や食事代を加えれば合計いくらになるのか?。おそらく低所得層を切り捨てて企画しているのだろう。観光立国を目指す他の地方自治体や国土交通省からクレームも出ない不思議。バブル最盛の発展途上国の料金を参考にし、物価水準で修正したのだろうが、先進...
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第三十五話:目先の経済性に狂奔する観光業界:マイスとは何か?

格安航空に全日空が参入。日航もそれに続く。エアー・アジアやバージンが築いたビジネスモデル。レギュラー路線を持つだけに、カニバリゼーション(人肉食=共食い)で業績がさらに悪化。物価高の日本を避けて国外脱出組みがさらに増加。国内観光地の空洞化。格安航空はアウトバウンドで盛り上がり、観光の内需を否定する弊害のほうが大きくなるだろう。 観光立国政策や業界のインバウンド戦略をつぶさに見れば、どの案も高い客単価を期待するものばかり。どうして航空機だけが格安を企画するのだろうか?格安ホテル、格安旅館、格安タクシー、格安国内バス路線、格安リフトのスキー場、格安ゴルフなどが続出して欲しい。格安を謳うところもあるが、まだまだ高い。旅行経費はトータルで論ずべきもの、アンバランスが継続しては目標達成が困難。 日本はカラオケ、アニメ、ラーメン、居酒屋、カジュアルウェアーなどなど大衆文化の評判が良い。世界的に評判の良い日本風外食産業も幅広い選択肢を持っている。残るは宿泊費、国内交通費、遊興費。ところが業界も行政も薄利多売は手数がかかる、最少の労力で儲かるビジネス客富裕層を対象とした方策を講じたいと真面目に議論して...
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第三十一話:対中国観光政策はこのままで良いのか: 中国人庶民は日本観光ができるのか

観光立国の柱となる中国人誘致に国中が狂奔。ビザの所得制限ハードルを下げれば1000万人以上の中間所得層が対象となる。成田には専用アウトレット・モールまで作るという。観光立国の基本は隣国の開拓。世界最大の人口を持つ中国を対象とするのは当然のこと。中間所得層はこれからも急増するだろう。事実2013年は急増する来日中国人観光客が関連業界を潤している。ところが、観光先進国の先例セオリーが当てはまらない大きな問題は、隣国との所得格差。中国人が急増しているといっても、4000万人を超える巨大観光人口のわずかな割合。 大国の中国は隣国であり、日本とは永い明暗の歴史がある。どんなに時間をかけても現状の政策で深い溝を埋めるのは至難。富裕層や中間所得層の来日が増えた程度では解決しない。悪しき反日学校教育を受けている庶民、学生に来て、見て、交流してもらう必要がある。 中間所得層の平均所得は日本の生活保護支給金額に近いと指摘する人がいる。格安運賃で茨城空港に着いた中国人観光客のインタビュー。機内弁当が約350円、飲料水が約90円。高すぎたので我慢したそうだ。買い物客がターゲットというが、これからの1000万人...