去る10月16日、産経新聞が大々的にスクープ報道したことで、
河野談話の根拠とされてきた“元慰安婦16人への聞き取り調査が極めて杜撰だったこと”が
同社入手の資料で浮き彫りにされました。
もともと、慰安婦問題とは、朝日新聞が小説、吉田清治著「私の戦争犯罪-朝鮮人強制連行」を
真実のように世間に広めた捏造だったことは、著者本人が“創作フィクションであった”と認めた時に
終止符が打たれるべきでした。
この点は、最初から疑問を呈して来た産経新聞や、一部の政治家・有識者、そして産経に続き、
後に朝日を糾弾した読売新聞などの正しい言説が、朝日、毎日新聞、NHK,
左派政治家(自民党内左派宮沢派等も含む)などの捏造派、人権活動家たちの声の大きさにかき消され、
大衆を惑わせ、広く世界に正論が認知されなかったという不幸をもたらしてしまった訳でした。
しかも、そうした自虐的曲解の積み重ねが独り歩きしたことから、韓国マスコミ・政治に悪用され、
転じて卑屈弱腰で史実確認を怠った宮沢内閣の加藤官房長官が先ず「慰安婦へのお詫びと反省の談話」を、
そして極め付きは、次の河野官房長官が「慰安婦募集の強制性を認めた談話」を発表したことで、
“虚構が、さも史実であったかのような錯覚を内外に与えてしまった”次第です。
事実が判明した今こそ、河野談話の撤回を通じて、韓国の政治利用と、米国他海外の一部政治や
世論の扇動に止めを刺すべきではないでしょうか。
産経の報道によれば、「河野談話は、事実判断ではなく、宮沢内閣当時の政府首脳の
あやふやな心象にもとづいた政治判断であった」との高官(当時)の証言と併せて、
政府が国内外、関係省庁、公文書館など、八方手を尽くして調べたにもかかわらず、
強制性を裏付ける証拠文書や証言、いかなる物的証拠も発見できなかったことも、分っています。
にもかかわらず、「日韓関係を良くするには、慰安婦たちの名誉回復にこだわる韓国側の要請を
ある程度認めれば、問題は収まると誤解した」宮沢内閣官房は、韓国側の要請と人選による
元慰安婦の聞き取り調査、それも証言時間も短く、内容も限られた形式的で駆け足調査を容認し
、検証と確認をも省いてしまったという大ポカを犯したのでした。
事実より目先の拙速外交に猛進した付けは余りにも重く、聞き取り証言には大きな誤り・明白な偽証があり、
さらに矛盾点・疑問点が数多くあるとの指摘も無視して、談話発表を急いだ河野元官房長官こそ、
日本外交史上、大いなる国家的損失を招いた罪は万死に値すると言うも過言ではなさそうです。
こうした「初めに謝罪ありき」の誤れる河野談話は“日本政府が正式に強制連行を認めた”と
世界で受け止められる契機となり、韓国側の一方的な扇動をもたらし、米国各地で慰安婦像がたてられ、
米やカナダ・オランダなどの下院による慰安婦問題に関する決議や、国連人権委員会に
非難報告書を提出され、ひいては「日本は性奴隷の国」とまで欧米のマスコミや人権活動家から
いわれなき誹謗中傷をされ、曲解されるまでに至った屈辱的諸問題の火付け役を果たすことに
なってしまったのです。
今、日本の政府と国会に求められているのは、河野談話の根拠となってしまった虚偽の調査報告書を
世界に向けて公開し、当時の政治外交的経緯を改めて精査し、河野談話の撤回を含め、
あらゆる国際的誤解を正す本格的指針と対策を打ち出す行動を起こすとともに、
積極的な国際社会向けの発言を強化すべきではないでしょうか。
そして、元来「戦時勤労動員制度」の「女子挺身隊」(元々、工場などへの戦時動員制度)を
故意か曲解か、これを「従軍慰安婦狩り」などと報じた朝日(植村記者他)をはじめとする多くの
メディアも、ジャーナリズムの正義に立ち戻り、自らの誤報を真摯に反省し、元々“つくり話だった”ことを
認めた吉田清治元軍人の書いたものや無責任な喋りを確認・検証せず、垂れ流し記事にしてきた過ちに対して
素直に認め訂正するとともに、日本国と国民の名誉を汚した件に関する謝罪記事を掲載することを
切望する次第です。
現代史家の秦郁彦氏は、10月23日付産経紙「正論」コラムで「慰安婦で寝た子起こしたのは誰」と題して、
この問題で日本を現在のような窮地に追い込んだ責任は、「捕えてみれば、愉快犯と見えなくもない“
わが子”なり」と断じております。
まずは朝日新聞の虚報の数々、吉見義明中央大教授(当時)の「慰安所に軍の関与――謝罪と補償を」の
呼びかけや既述の吉田氏の詐話など、そして、日弁連の戸塚悦朗弁護士(当時)の
国連人権委員会活動における“慰安婦を性奴隷”と呼称させる働きかけ、それらの支援組織とマスコミ、
ひいては、彼らが連携して加える圧力に屈服し、冤罪事件を演出した河野談話であったと断罪されておられます。
この際秦氏をはじめとする有意の歴史学者や政治・国際評論家なども、学術的・社会史的な検証を進め、
虚報や国際的社会活動の動機と史実を解明され、それを内外に向け発信してもらいたいものです。