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オメガ3脂肪酸のニュースと解説

天然魚油のオメガ3脂肪酸はバイオ合成オメガ3とは 効果が異なります: 天然魚油のオメガ3脂肪酸が血圧安定に寄与する

white seal on soil

魚油やアザラシから得るオメガ3脂肪酸EPA/DHAの保健効能が謳われるようになったのは
古い話ではありません。
1960年代後半にデンマークのディーベリ博士(Dr. Jorn Dyerberg)らがグリーンランドの
エスキモーの食生活からヒントを得て、調査チーム、研究チームを多数組織。
オメガ3脂肪酸の効能は北欧を中心に解明されてきました。
保健用のオメガ3脂肪酸はアザラシの油やサーモンの魚油を直接摂取していましたが、
需要の高まりとともに魚油の自然な形態だった健康食品は、コストが安く、製剤に便利な
工業生産手法によるものが主流となり、最近ではプランクトンや海藻からのバイオ増殖による
DHA生産法まで開発されています。

先駆者の北欧には専門医薬品メーカーもあり、天然魚油の健康食品が現在も
多数販売されていますが、世界中で販売されている合成DHAの効能に関して
欧米では差異に関して議論が絶えません。
オメガ3と総称されるn-3不飽和脂肪酸は大別された*4種類が有名ですが、
それ以上にいろいろあり、効能も使用法も異なります。
*4種類のn-3系脂肪酸:
エイコサペンタエン酸/ドコサヘキサエン酸/α-リノレイン酸/ドコサペンタエン酸。

バイオ合成品は一般的に天然の5-10倍は使用しないと意図した結果が
得られないことがほとんどで、使用量が大きく異なります。
天然魚油のオメガ3脂肪酸はクリル・オイルや荏胡麻(えごま)、
シソなどのオメガ3とも使用量や用法が全く異なります。

1.魚の天然オメガ3脂肪酸と工業生産されたオメガ3のどちらが血圧安定に寄与する。

「魚から得る天然のオメガ3脂肪酸と工業生産された健康食品のオメガ3のどちらが血圧安定に寄与するか」
に関して*ペンシルバニア大学医学部ペレルマン薬学部の
星教授(Toshinori Hoshi:professor of Physiology:the Perelman School of Medicine University of Pennsylvania)と
同僚らの論文が先月の米国立科学アカデミー会報に掲載されました。
マウス実験レベルとはいえ星教授は血管拡張、収縮に関する薬理を追及する第一人者。
「Omega-3s from fish vs. fish oil pills better at maintaining blood pressure in mouse model」

博士らは研究目的として下記のように述べています。
「オメガ3には様々な健康促進作用があり、主として免疫、神経、冠状動脈関連の疾病に有力な物質ですが、
オメガ3の有力物質とされるDHA/EPAがどのように心臓などの健康促進に働いているかは依然未解明。
解明されているのは細胞の神経伝達経路に働くのだろうということだけ」

DHA:docosahexaenoic acid:ドコサヘキサエン酸:魚油などに含有される不飽和脂肪酸

https://nogibota.com/archives/1501

*ペンシルバニア大学健康システムとペンシルバニア大学ペン薬学部は
レイモンド・ラス・パレルマン薬学校を併設しています。
レイモンド・ラス・パレルマン薬学校は米国で最も古い1765年創立

2.天然DHAの機能発見で敗血症患者の発症原因に近づけるか

この研究は米国厚生省(the National Institutes of Health )のほかドイツの
研究基金(the German Research Foundation)などにサポートされていますが
共同研究者のミカエル・バウアー教授(Michael Bauer)は
ジェナ大学病院*(Jena University Hospital:ドイツ)の敗血症(sepsis )臨床医。
教授は
「これは敗血症患者の発症原因に近づける発見であり、それを治療する医者を元気づけるだろう」
「血中に遊離脂肪酸かエステル化脂肪酸のどちらかを持っているかが敗血症の識別に役立つ」
と述べています。

https://nogibota.com/archives/5340

 *敗血症は抵抗力が低減状態の人体血液中に細菌など病原体が入り込み、
重篤な全身症状を引き起こす症候群。
外的、内的に化膿部分がある場合、細菌などが血液を介して全身に拡がることが原因として多い。

*ジェナ大学(Friedrich Schiller University Jena)は風光明媚ななドイツ中央部の
テューリンゲン(Thuringia)に立地します。
創立は16世紀(1558年)。ドイツで最も古い大学の一つ。



3.魚油がイオンチャネルを通して血管を拡張させ血圧を安定させる機能

星教授ら研究者はナトリウム、カルシウム、カリウムの細胞内出入りが適度な血圧を
コントロールすることから
「いかに魚油がイオンチャネルを通して血管を拡張させ血圧を下げるのか」を追及。
「オメガ3が直接結びついた特殊なグループのチャネルでカリウムイオンが排泄される。
オメガ3はこの特定チャネルを開くのにどのくらいのボルトが要求されるかを
決めることに影響している」と結論しています。
また下記のようにも述べています。
「DHAは20倍も血流を急速に増大させる機能を持ち、これらのチャネルを活性化。
血管が収縮すれば血圧は上がりますが、DHAが少量のボルト発生に関与し、
カリウムチャネルを開くことにより細胞を休ませる状態を創る。
その状態は血管平滑筋が休むことであり、血圧が良い状態を保つということにつながる」
特殊なグループのチャネル:BK(Slo1 BK)チャネル
(参考)この研究に関連して2012年に東京大学より論文が発表されています(第五項)。



4.魚油DHAの活性を阻害するエステル化DHA

この実験では魚油のDHAが麻酔をかけた野生ネズミの血圧を下げましたが、
(ターゲットとなっている)チャネル機能を人為的に除去した実験用マウスの血圧は下げませんでした。
研究者らは血圧に関与するこのチャネルがDHAの受容体(レセプター)の役割を果たしていると結論。
エステル化したDHAはこのチャネルを活性化できなかったばかりか
実験では自然の魚油から獲れるDHAが細胞上のチャネルを活性化することにエステル化DHAが
拮抗することも確認しました。
エステル化DHAは魚油のDHAがイオンチャネルにくっつき、活性化させる作用にあたかも
競合するかのような動きをするそうです。

「オメガ3過剰摂取は逆効果:国立がんセンター(その2)」
(魚油の天然オメガ3摂取量は日常的なオメガ6脂肪酸の
摂取量から推量する)

https://nogibota.com/archives/5340

 



5.(参考)カルシウム活性化カリウムチャネルの開口機能解明

昨年(2012年3月)東京大学薬化学教室の研究者らは米国国立科学アカデミー誌に掲載された論文
「Molecular mechanism of pharmacological activation of BK channels:Cym04による
BKチャネル開口機構の研究」
で以下のように述べています。
研究はこのチャネルの開口機構に関与する物質の発見が重要医薬品の創薬につながることを示唆しています。
「BK(Slo1 BK)チャネル(カルシウム活性化カリウムチャネルのサブファミリーの一つ)は
平滑筋の弛緩や細胞の興奮抑制に関わるイオンチャネルであり、
脳梗塞をはじめ脳血管虚血や虚血性心疾患、過活動膀胱、頻尿・尿失禁疾患や気管支喘息など
我々のクオリティーオブライフに直結する幅広い疾患に関与すると考えられている。」
「私たちは、Cym04の開口機構に興味を持ち、ジェナ大学(ドイツ)のHeinemann教授、Gessner博士
ならびにHoshi教授(ペンシルバニア大学)らと国際的な共同研究を開始した」

初版:  2013/04/12
改訂版: 2017/11/03

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