今年もそろそろ2ヶ月になろうとしているがこの時期のシーバスハントはターゲットが
産卵後のシーバス(*鱸:スズキ)でベイト(*餌)の豊富な房総は別として
まだあまり接岸してこないし今年は雪やらいろいろあってなかなか
足が向かないでいる。
そろそろベイトの稚アユが河口や漁港まわりに現れるとチャンスが出てくるのだが。
ところで昨年年末のシーズンは私には期待はずれで良い釣りが出来なかったがその中で
私には珍しく岸を離れたシーバスハントで始めて嬉しい釣果を上げることが出来た。
自称「老人と海」だが最近は「海のレジェンド」というらしい
それは4年越しで釣果のでない湘南の手漕ぎボートでのシーバスハントだが
すでに今年も2回失敗に終わり12月初旬いよいよ今年最後のつもりで出かける。
この釣りは手漕ぎボートを漕ぎながらルアーのついたラインをひっぱってシーバスの
いそうな海域をまわって釣る。
手漕ぎだからそう沖には出られないし、かなり体力の要る釣りである。
某名人は2週間ほど前に13本もあげたというし魚がいることはわかっているが
どのポイントでどうやって食わせるか、いろいろ情報はもらっているがまだなにか足りないのだろう。
ルアーの種類、流す深さ、ボートのスピード、どこがシーバスのいそうな海域か、
等々の工夫がいるのである。
波が波打ち際でややあるが沖は静かのようだし風も北からわずかの良いコンディションと読む。
今回はミノーのシンキングタイプのレッドヘッド(*ルアー)をいつもより遠くに投げてしばらく
ラインをリリース。第1のポイントである河口の沖合いを狙う。
次は大きく旋回してワカメ棚の横を通過、先に出たアングラーとすれ違いざま様子を聞くと釣れてるらしい。
出てから1時間足らず陸に向かって棚の横をかすめて回ってる途中でロッドエンドが
床を走って持っていかれる大きな音としなり。ヒット!! 遥か先で大きな鰓洗い(*魚が跳ねて踊る)。
予想はしていたものの始めての経験であわてるのと興奮で頭に血が上る。
とうとうやった! 緩めのドラグがジージー鳴るがかまわず巻き続ける。
再度の鰓洗いをかわして近くまで来たがすごい力でボートの真下に持っていかれる。
立ち上がって何とかタモをもってキャッチしようとするが足元が確かでなく思い通りにならない。
そのうち入ったかと思った瞬間ルアーがタモにひっかかりはずそうともたついた際にバラシてしまった。
ああ! なんとも悔しい。4年越しの一発なのに。
気を取り直してもう1回同じコースを漕いで間もなく今度は沖に向かってヒット。
さっきほどの強さはなかったが今度こそと思いドラグを締めてと手が緩んだ瞬間又バラシた。
ウーン!それから約2時間は何も起こらず今日もダメかと思いつつルアーを昼間用でシーバスには
実績の多いサスケのグリーンに変える。
今度はフローティングなので半信半疑だったが投げて間もなくなんと大きなヒット。
引きずられるロッドをすばやく拾って当りを確かめガンガンまく。
50mも先ではねるシーバスが映える。今度こそ慎重にと不安定な立った姿勢は止めて座ってファイト。
うまくタモも使えてボート内にランディング。スズキサイズの65cmだったが太くて元気な銀色シーバス。
快心の1本になった。
カジキとは比べるべくもないが遠くでジャンプするシーバスを見ながら引き寄せる醍醐味は
なかなか味わえるものでない。
今日は自分なりにひとつの工夫を加えたのだがそれが効を奏したかはわからない。
とにかく結果が出たが又釣りの新しい世界が開けた感があって嬉しいことこの上ない。