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トランス脂肪酸のニュースと解説

禁断の実を選択す食用油多国籍企業 のトランス脂肪酸フリー

トランス脂肪酸研究会
乃木生薬研究所は、1990年代より
トランス脂肪酸の排除に
取り組んでいます。

 

1.トランス脂肪酸か?遺伝子組み換えか?飽和脂肪酸か?の選択

食の安全問題で、新御三家ともいわれるのが、「食品添加物」、「遺伝子組み換え」、
「トランス脂肪酸(トランス脂肪)」の有害論です。
なかでも15年前頃より急浮上してきたトランス脂肪は、健康障害をおこす諸悪の根源と
もいわれるようになり、現在では大手食品会社最大の関心事となりました。

トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし、肥満や、重大疾患である心筋梗塞、脳卒中、
2型糖尿病、胆石、アテロームのリスクファクターとして最大のものであるといわれています。
特に心臓の冠状動脈疾患死亡者が年間50万人を越える米国では、トランス脂肪の排除に
真剣に取り組み、2006年1月1日には3年間の猶予後トランス脂肪酸表示が義務化されました。

ヨーロッパの先進各国はこれに追従する動きを見せ、トランス脂肪の削減ないしは追放を
迫られる大手食品会社の悩みは尽きません。
加工食品の40%以上に食用油が使用され、トランス脂肪に深く関与しているからです。
世界の食品業界は、巨大メーカーと巨大流通業者が支配する業界だけに、
小回りが効きません。
これら世界企業がトランス脂肪の追放に、旧有害食品御三家の一角である飽和脂肪酸や、
新種の遺伝子組み換え素材を利用することが、新たな問題となっています。

2.植物性食用油の店頭陳列劣化防止にトランス型脂肪酸が求められる

トランス脂肪は大豆、菜種、トウモロコシなど植物性の不飽和脂肪酸が変化して生じます。
不飽和脂肪酸は常温では液状であるため、パンやケーキなどがその形を保つことができません。
したがって不飽和脂肪酸である植物性の食用油は、工業用に使用出来るよう生産過程において
水素を添加して、トランス脂肪と呼ばれる安定した形にしています。
トランス脂肪は調理用食用油を製品化する量産過程の高熱でも発生していますが、
搾油時、調理時の高熱によっても発生します。
市販される植物性食用油のほとんどがトランス脂肪酸を高率に含有するのは、
スーパーなどでの販売方法の欠陥もあります。
不飽和脂肪酸の植物性油は不安定ですから酸化が急速に進みます。
空気に暴露すると酸化することは周知されていますが、酸化の大きな原因が
紫外線や蛍光灯であることはあまり知られていません。
スーパーなどの店頭で酸化を防ぐには遮光ボトルに変えるしかありませんが
コスト高になりますから酸化しにくいトランス型の植物性食用油が販売されます。

3.トランス脂肪酸含有食用油でもトランスファットフリーとは

米国で使用され始めた業界言葉です。
本来フリーとはゼロを指すことが多いのですが、この場合は許容量以下を意味します。
トランス脂肪酸が非常に有害であるということが確定的になってきているために、
本来は許容量の基準というものは存在しません。
妥協の産物と言えます。
米国では暫定的な許容量として、脂肪分14グラムに対し500mg以下の摂食を許容の基準にし、
これ以下の場合はトランスファットフリーという表現が使われます。
欧米などの先進国では、食品のトランス脂肪含有量の表示が義務化されつつありますが、
これは消費者に選択肢を与えるということ。
食品業界が本当に安全な対応ができるようになるまでは、使用を禁止することは不可能でしょう。
使用を禁止したといわれるデンマークでさえ、一日2グラムという寛容範囲があります。

 

4.巨大資本に支配される植物性食用油の世界

(写真上)ユニリーバ(Unilever)傘下の油やし・プランテーション。
不飽和脂肪酸のパームオイルは遺伝子組み換えキャノーラ新種とならんで
トランス脂肪酸減の切り札.

植物性の食用油生産と販売は非常に特殊な業界。
世界の販売量の約38%が9つの生産会社に支配されています。
特にオランダのユニリバー(ユニリーバ)・グループ(Unilever)は巨大で、
世界の販売量の約17%を占めます。
食用油はヨーロッパ諸国を中心に生産規模の小さい自家生産、自家消費農家が
相当量(推定で約30%)を占めますから、世界の食用油市場における
多国籍企業の支配は寡占といえます。
どの会社も巨大な生産設備を持つ工場を世界各地に設置しており、
トランス脂肪酸、遺伝子組み換え原料が簡単に排除できない原因の一つとなっています。

世界の食用油市場を支配する巨大企業。(2004年現在)
巨大な会社群に支配される植物性油市場は舵とりに小回りが効かない巨艦にも
例えることが出来ます。

  1. ユニリバー(ユニリーバ)・グループ(Unilever Group)「英国、オランダ:16.8%」
  2. モンテジソン(Montedison SPA)「イタリア : 3.1%」
  3. 日清製油。「日本: 2.3%」
  4. ブンゲ・インターナショナル(Bunge International ltd)「オランダ系:2.1%」
  5. ライシオ・グループ(Raisio Group)「フィンランド:1.9%」
  6. コナグラ(コンアグラ)(ConAgra Inc)「米国:1.8%」
  7. 味の素。「日本:1.4%」
  8. カーギル(Cargill Inc)「米国:1.3% 」

 

5.トランス脂肪の削減に飽和脂肪酸を選択する多国籍食品企業

大手の食品会社はトランス脂肪の削減を、タロー(牛脂)、パームオイルなどの飽和脂肪酸に
、一部(加工食品用油)を代替することで解決しようとしています。
飽和脂肪酸は善玉コレステロールなど必要成分にもなりますが、過剰な摂取は肥満の元ともなり、
トランス脂肪同様に心臓血管に有害であるとされています。
飽和脂肪酸には、動物性のバター・ラード・タローなどや、植物性のパームオイル、ココナッツオイルなど
があります。
飽和脂肪酸はすでに安定した形ですからトランス脂肪酸は生じません。
飽和脂肪酸は常温で固形化するために家庭用の調理用油より、インスタントラーメン、
パン製造、洋菓子製造など工業用に大量に使用されています。
トランス脂肪フリー(これはゼロという意味ではありません。基準値以下という意味です)に
取り組んでいる巨大食品会社やマクドナルドなど飲食業界はトランス脂肪フリーの商品作りに
いろいろな方法を検討し、一部はすでに実行されています。
この中で最も簡便で、コストの安い方法が一部(加工食品用油)を飽和脂肪酸へ転換することです。
これまでの常識を覆し、飽和脂肪酸はトランス脂肪酸より害が少ないといわれるようになりましたが、
米国などでは飽和脂肪酸の摂食量があまりに多く、心臓への有害論がトランス脂肪と並び根拠がある学説
となっています。
食の安全を考える消費者団体などは、飽和脂肪酸で打開を図る大手食品会社の方針に
異論を唱えています。
最も使用量の多い飽和脂肪酸のパームオイルには発がん物質*が含有されている
危険性も指摘されてもいます。
**花王のエコナで話題となった発ガン性物質3-MCPDの含有
3-MCPDは多種類の食品に含有されているといわれますが、天然の植物性油脂に多く存在し、
パーム油の含有量が特に多いのが特徴です。

加工食品の40%近くが食用油を使用しているといわれ、その大部分が飽和脂肪酸含有
に代替されれば、新たな問題が起きることは必至とも言えます。

 

6.トランス脂肪酸の完全な追放が出来ない行政当局

大問題化したトランス脂肪も、ワインの腐敗防止添加物が規制できないことと同様、
これに代わる新技術が確立しない限り禁止することが不可能です。
このため、食の安全を管理する米国FDAも、消極的表現である「出来るだけ摂食を少なくするように」と
いわざるを得なく、消費者団体の抗議を招いています。

2004年には米国医学会で結成する、ナショナル・アカデミーの医学研究所
(The National Academies’ Institute of Medicine)がトランス脂肪酸の安全レベルなどは
あり得ないと結論しました。

昨年の春には多くの巨大食品企業がトランス脂肪フリーを目指すことを表明しましたが、
どのような方法で、どのように進展したのでしょうか?
また遺伝子組み換え食品へ、どのような対応をしているのでしょうか?
巨大食品会社はトランス脂肪酸と同時に遺伝子組み換え食品の追放も迫られていますが、
現時点での対応は困難です。
結局、販売の主力はこれからも既存の商品で継続し、トランス脂肪や遺伝子組み換えを排除した食品は、
高価格な販売ラインの一つとして考えているようです。(2004年5月現在)

 

7.トランス脂肪酸削減を遺伝子組み換えで解決?

トランス脂肪削減を飽和脂肪酸への代替で達成することに新たな疑問が生じることは必至です。
このため遺伝子組み換え植物の大手生産会社や販売会社は遺伝子の組み換えにより、
低トランス脂肪達成が可能な植物の開発をしています。
すでに大豆油の大部分や菜種のキャノーラなどは遺伝子組み換え食品ですが、
新種の組み替え植物の出現も、消費者にとっては難しい判定と選択を迫られる問題。
遺伝子組み換え食品に寛容な米国以外では新たな論争の火種となっています。
元来、大豆、菜種、キャノーラ、ゴマ、オリーブ、米、ひまわり、紅花などの
植物性油は不飽和脂肪酸ですから、高温搾油や水素の添加が無い限り
トランス脂肪酸は含有されていません。

しかしながらトランス脂肪が発生しなければパン、ケーキなどの成型ができません。
開発されたキャノーラの新たな遺伝子組み換え植物は、オレイン酸を増やし、
水素添加が無くともパンなどの成型が可能。
且つ加熱によるトランス脂肪の発生を低く抑えるものです。
米糠やオリーブなどの油がオレイン酸を多量に含有し、加熱によるトランス脂肪発生が少ない
ことがヒントとなっています。

遺伝子組み換えのキャノーラを開発したダウ・アグロサイエンス社(Dow AgroSciences)は
2004年6月に、低飽和脂肪酸、トランスファットフリーの新種キャノーラ
「ナトレオン・キャノーラ(Natreon canola oil)」を発表しました。
大豆油大手のブンゲ社(Bunge)、遺伝子組み換え大手のデュポン社(DuPont)なども、
新種の植物開発でトランス脂肪削減に取り組んでいます。
その後遺伝子組み換え大手のバイエル・クロップ・サイエンス社(Bayer CropScience)や、
食品大手のカーギル社(Cargill)が提携し、2007年までに、トランス脂肪を削減できる新種の
遺伝子組み換えキャノーラ開発を発表しています。

 

8.トランス脂肪排除を表明する多国籍食品企業

  • クラフト(Kraft)多国籍総合食品会社。 オレオマーガリン(oleo-margarin、 獣脂から採った油のタローを圧縮して作る)を生産している。
  • これは飽和脂肪酸を使用することによりトランス脂肪を排除した製品。 オレオ油は飽和脂肪酸ですから、トランス脂肪の発生はあり得ません。
  • フリトレイ(Frito-Lay)現在はペプシコ(PepsiCo)の子会社。 ポテトチップスで著名なフリトレイ(Frito-Lay)は、来年の表示義務化までには、 全てトランス酸を除去すると表明しています。これは植物性のパームオイルや動物性の オレオ油(oleo oil)などを使うということであるようです。
  • キャンベル(Campbell)日本ではスープで有名です。 トランス脂肪フリーのクラッカー、ペパーリッジファームス・ゴールドフィッシュ (Pepperidge Farms Goldfish crackers)を発売するそうです。
  • クリスコ(Crisco)スナック菓子で著名なクリスコは 肥満の元凶とも言われることがありますが、トランス脂肪フリーの商品を企画しています。 ひまわり油(sunflower)、大豆油に飽和脂肪酸のバター半分を混合したショートニングを トランスファットフリーとして売り出します。
  • マクドナルド(McDonalds)フレンチフライから トランス脂肪を48%削減するそうですが(これまでの含有量比)、 うまくいかなかった前例(1530トランス型脂肪酸訴訟とマクドナルド社)もあり、 まだ確かではありません。
  • ネッスル(Nestle)世界最大の食品会社だけに真剣に 取り組んでいるようです。現状は暫定的な処置のみであり、決めてとなる結論は出ていないようです。 公表されている数字によれば売上の1.6%に当たる14億ドル(1400億円)を心臓疾患の研究開発に 費やしているそうです。
  • タイソン(Tyson)食肉処理の米国最大手会社。 食肉からトランス脂肪など心臓病に悪い含有物を取り除く工夫と研究をしているそうです。 反芻哺乳動物の乳や肉にはトランス脂肪が含まれますが、植物の不飽和脂肪酸が変化した トランス脂肪との違いは明確ではありません。したがって食品表示法では対象外です。

9.遺伝子組み換え農産物、多国籍企業の対応

2000年にはすでに米国の食品スーパー、グローサリーなどの販売量約70%が
遺伝子組み換え原料使用食品でした。
(the Grocery Manufacturers of America)。
二大農産物である大豆とトウモロコシを使用しているスナックや朝食のシリアル、食用油は、
遺伝子組み換え原料の使用量が圧倒的に多いために、非組み換え食品を一部商品に使用したくとも、
混入を避けることが困難であるといわれます。
大豆とトウモロコシの作付面積は6千万エーカー/2004に及びます。
したがって巨大メーカーといえども、市場に出回る農産物を組み換え品が混入したか、
否かの識別することが困難になっています。
たとえ非組み換え農産物を使用していると主張しても、大豆とトウモロコシに関しては
「立証できない」といわれています。(ニューヨーク・タイムスなどより)

  • クエーカー・オーツ(Quaker Oats):現在はペプシコ(PepsiCo)の 子会社。オートミールで有名。「非組み換えと組み替え食品を分別する方法があるなら教えてもらいたい。 不可能である」
  • ハインツ(Heinz):「赤ちゃん用の食品からは組み替え食品を排除する」。 主力商品のトマトケチャップは完全な遺伝子組み換え食品。
  • ガーバー(Gerbe):赤ちゃん用食品大手「赤ちゃん用の食品は 組み替え食品を排除する」この会社は遺伝子組み換え農産物開発大手のノヴァルティス(Novartis) (スイス)の子会社です。
  • マクドナルド(McDonald):組み替え農産物を使用しない方向。 「米国のジャガイモの組み替え産物は6%くらいであるから、簡単に排除できる」しかしながら ポテトフライの油は組み替え油といわれている。
  • フリトレイ(Frito-Lay):ポテトチップス大手 「契約農家に非組み換えの既存品種を作らせる」
  • ペプシコーラ(PepsiCo):「ソフトドリンクの コーンシロップから組み換え食品を排除することは困難である」
  • マッケイン・フーズ(McCain Foods):冷凍ポテトの世界最大手 「遺伝子組み換えのジャガイモは使用中止する決定をした」
  • クラフト(Kraft Foods):「遺伝子組み換えより 人工甘味料のアスパルテームがより重要な問題である」 他の添加物の排除へ消費者の目を逸らさせていると非難された。
  • ケロッグ(Kellogg); 「連邦の監督官庁は良い仕事をしている。 バイオテクノロジーの科学は遺伝子組み換え農産物の安全を立証している。 監督官庁が許可しているものが悪いはずはない」このような発言の裏ではヴェジタリアンの 有機野菜を生産しているワーシントン(ウォーシントン)・フーズ(Worthington Foods) を 買収したといわれる。
  • ジェネラル・ミルス(General Mills): ケロッグ同様の発言をしているが、有機栽培食品に特化した会社の買収を進めている。
  • マース(MarsInc):コンボ、ミルキーウェイなどの スナックで有名な多国籍食品企業。ペットフードのぺディグリーでも有名。 ジェネラル・ミルスと同様、有機栽培食品に特化した会社の買収を進めている。

10.パームオイル(palm oil)とアブラヤシ(obe palm)

パームオイルはアブラヤシから搾油され、食用植物油では最も安価です。
パームオイルの統計にはココヤシ(Cocos)、ヤシ核油(kernel oil)を含む場合もありますが、
ココヤシは異なる品種。
大豆油と並んで世界で最も生産量の多い油脂で、食用のみならず、石鹸などにも加工されます。

パームオイルは飽和脂肪酸ですから、トランス脂肪同様にパンやケーキなどの形を保つことが出来、
トランス脂肪の有害論を受けて需要が伸びています。
値段が安いこともあり、1990年ごろより需要が急増。
世界のパームオイル総生産量は3000万トン/2004から5600万トン弱/2013年となり、
植物性食用油世界総生産1億6000万トン強/2013年の30%以上を占めます。
これは大豆4.200万トン強/2013年を追い越して、世界第1位の生産量となります。
大豆が総生産量の首位を譲ったのは2006年ごろです。

パームオイル生産はインドネシアの3,000万トン/2014年が世界最大。
マレーシアが2,000万トン弱/2014年で第2位。
10年前の2004年はマレーシアの1400万トンが世界最大で、インドネシアの1100万トンが
それに次ぐ生産量でした。
両国で85%を占めますからプランテーションの造成、廃棄物の増大など自然破壊を引き起こし、
国際的な論議を招いています。
マレーシアのアイ・オー・アイ(IOI group)が著名な多国籍企業で、一時はユニリーバの傘下であった
ローデルス・クロックラーン社(Loders Croklaan)を買収しています。

パームオイルの2004年の平均値段は340米ドル/トンであり、大豆の470米ドル/トン、
生産量第3位の菜種(遺伝子組み換えのキャノーラを含む世界の総生産量1500万トン)の
666米ドル/トンに較べてはるかに安価な油でした。
その後価格は上がり続け2010年の750ドル前後から2011年初には1,200ドル超えになりましたが
2012年ごろからは下がり始め2015年現在は600ドル近辺まで下落しています.
寡占化しているだけに競合が少なくなると価格操作が激しい業界です.

アブラヤシ(学名:elaeis guineensis:elaeis melanococca):ヤシ科(palmae)
俗名:オベ・パーム(obe palm): アフリカ・パーム(African oil palm)
ヤシの種の外側(メソコープ:mesocorp)から搾油します。
核から搾油したものがヤシ核油(ケルネル:kernel oil)です。
一般にイメージされる椰子はココヤシ(Cocos nucifera)ですが、種の40%が油脂成分といわれる アブラヤシは、
パームオイルを採るためのヤシといえます。
変種が出来やすいようで、近似種がいろいろありますが、品種改良されて、搾油目的のヤシとなっています。
近年は搾油用改良種が広大なプランテーションで栽培されています。
ちなみにココヤシのココ(Coco)はポルトガル語で猿のことです。
産地ではリューマチ、鎮痛、利尿の生薬ともなりますが、根拠は不明です。

 

11.タロー(tallow)とは

牛脂、羊脂などの総称ですが、主としてビーフ・タローがタローの代名詞。
加熱や蒸気によって脂を絞ります。これを濃縮したものがオレオ油です。
マーガリン、化粧石鹸、潤滑油、化粧品など、多様な用途があります。
成分は中性脂肪主成分のトリグリセライド(triglyceride)やグリースと同様。
BSE騒ぎでは狂牛病の感染媒体とも言われました。
常温では固形で、融点は摂氏40度以上。オレイン酸を40%近く含有します。

初版:2005年6月
改訂版(一部):2013年7月
改訂版(一部):2015年5月

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